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小芝風花、芝居を続けるには「やっぱり売れることも必要」10代からの“心境の変化”も

暮らし

不安で、大阪に帰りたかったことも

小芝風花

――小芝さんは10代前半からお仕事をされています。このままこの仕事でいいのかな?と迷ったことはありませんか?

小芝:私はもともと芸能界に興味があったわけではないんです。芸能界に入る前、友達が「いまの月9面白いよね」なんて話をしていても、「月9」というワードの意味が分からなかったりしていました。それがこうした世界に入って、最初のうちはお芝居を楽しむというよりは、家で練習してきたものをそのまま出すような感じでした。

 母と妹と3人で上京した時、知り合いも友達もいない中、私のために一緒に出てきてもらっているので頑張らないと、と思いつつ、最初は不安で、大阪に帰りたいという気持ちもありました。

――その気持ちが変化していったのはなぜですか?

小芝:発表会のように、ただ練習したものを出していたのが、本当に少しずつ、現場で生まれる感情や、いろんな先輩に教えていただいて、お芝居のキャッチボールができるようになっていきました。相手のセリフをよく聞いたり、反応をもらったり。そうしたことを大事にして積み重ねていくことで、どんどんお芝居が好きになっていったんです。

苦手だったアドリブを克服

妖怪シェアハウス

(C) 2022 映画「妖怪シェアハウス」製作委員会

――本シリーズには、ゲストを含め、舞台で活躍されている芸達者な俳優さんたちの出演が多いです。今回も大きな刺激を受けたのでは?

小芝:これまでアドリブに対する苦手意識がすごくありました。でもこの作品でみなさんと一緒にお芝居させていただいていて、「アドリブって頑張ってやろうとしなくていいんだ」と思えました。こうした作品で、役だからということもありますけど、ちょっとしたやりとりの延長にアドリブがあるんだな、あまり怖いと考えずに、楽しんでできるものでもあるんだなと、みなさんとご一緒していて感じました。

――アドリブに関して覚えている出来事はありますか?

小芝:ドラマで、岩崎う大さんが演じていた小豆洗いさんと私が、会社をクビになりそうになって一緒に歩いていたときに、本番でいきなり「このあと、ハローワーク行こうと思ってるけど行く?」と言われたんです。「まだちょっと希望を持たせてください」と返したのですが、あとで「よくついてこられたね」と言ってもらいました。

 難しく考えたわけではなくて、澪として普通に会話をしただけだったのですが、昔だったらたぶん「ええと……」となっていたんじゃないかなと思います。

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