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“東京五輪銀メダリスト”が選手兼ベンチャー社長に「日本のバスケ環境を変えたい」

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コロナ禍でも自分を見失わずプレイに集中

 2020年初頭からのコロナ禍の猛威で、主戦場のWリーグではリーグ戦の打ち切りや、オールスター戦の中止も経験。五輪の延期も決まるなど、逆風の中でのプレーを強いられることになった。

「確かに不安はありましたが、自分のキャリアが終わるわけではないですし、『もっとバスケが上手くなりたい』というアスリートとしての気持ちはずっと変わらない。幸いにもバスケをやれる環境はあったので、目の前のことに集中しながら過ごせていたと思います」

 そうしてバスケットボール競技としては日本初のメダル獲得という偉業を成し遂げたが、意外にも「まったく緊張はしなかった」という。

東京五輪は「まったく緊張しなかった」

髙田真希選手

©︎DENSOIRIS

「4年に1度の舞台を、『楽しまなきゃもったいない』と思っていました。入念な準備を重ねたこともあって、『ここまでやったら絶対勝てる』という手応えや自信を持って臨めたことが大きかったと思います。決勝を終えた後に、(ヘッドコーチの)トム(・ホーバス)から『最高のキャプテンだったよ』と言ってもらえたことはすごく嬉しかった。キャプテンとしてのリーダーシップを求められ、大変なこともたくさんありましたけど、やり通してよかったです」

 大きな目標を達成した今になって感じるのは「プロセスの大切さ」だという。

「大会の直前に頑張った経験は、私がプレーヤーとして成長する上でも本当に大きいものでした。負けてしまうとどうしても、『あの時こうしておけば……』と思ってしまいますが、『もし、結果が出せなかったとしても、決して努力は無駄にはならない』ということをこれから伝えていきたいですし、私自身も結果だけではなく、そこまでの過程を評価してあげられるようになりたいなと思いました

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