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300万円席も即日完売!那須川天心×武尊「世紀の対決」実現までを“大会P”に聞く

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 キックボクシングRISE王者の那須川天心選手と、K-1王者の武尊選手による「世紀の対決」が注目を集める格闘技イベント「THE MATCH 2022」が6月19日に東京ドームで開催される。当初は、所属団体の違いなどを理由に「対戦は難しいと」言われていた両者だったが、長い年月をかけた粘り強い交渉の末に、格闘技ファンが待ち望んだ対戦カードが実現したのだ。

THE MATCH 2022

多くの人が待ち望んだ那須川選手と武尊選手の試合はまさに「世紀の一戦」だ

 メインマッチ以外にも、RISEとK-1の現役王者対決となった鈴木真彦vs金子晃大、立ち技格闘技シュートボクシングのエース・海人vsK-1王者・野杁正明、SNSで絶大な人気を誇る安保瑠輝也選手と、山田洸誓選手の対戦や、記者会見で乱闘劇を繰り広げたYA-MAN選手と芦澤竜誠選手の試合など、注目のカードが目白押しだ。

 およそ5万枚用意されたチケットが即日で完売と、多くの人々からの熱い視線を浴びている今大会。実施に先立ち、K-1のプロデューサーを務める中村拓己氏@nkmrtkm_k1)に、意気込みを語ってもらった。

20年前との1番の違いは「SNSとPPV」

 現在は、K-1のプロデューサーとして、年間十数回の大会を運営している中村拓己氏だが、2000年代初頭のK-1ブームに格闘技ライターとして活動し、テレビ解説者などを経てプロデューサーに就任したという異色の経歴の持ち主でもある。まず、大晦日に民放3局が格闘技の試合を中継するなど、“バブル絶頂期”にあった2003年当時との違いを比較してもらった。

「ブームと言われていた20年前と、格闘技に対する皆さんの熱量は今も変わりませんが、インターネットで動画を購入するペイ・パー・ビュー(PPV)文化が普及したことにより、気軽に有料動画を楽しんでいただけるようになったこと。そして、試合中にSNSで応援コメントを投稿したり、意見を交換しながら楽しめるようになった点が、一番の変化だと思います」

 残念ながら、全国ネットでのTV放映は実現しなかったものの、ABEMA PPV ONLINE LIVEで生中継されることが決定。全試合が視聴できる一般チケットの他、那須川選手と武尊選手を応援できる特別チケットも用意されており、試合前のスパーリングや計量といった限定コンテンツが楽しめるような工夫が施されている。

「全国ネットのTV放映はなくなりましたが、PPVだからこそできることがありますし、これまでにない方法でイベントを盛り上げて、PPVの販売件数でも記録を作りたいですね

7年越しの実現。凄まじい数の問い合わせが

THE MATCH 2022

中村拓己氏

 那須川選手と武尊選手の出会いは、2015年11月に開催された「K-1 WORLD GP 2015」に遡る。-55kg王座の防衛を果たした武尊選手に那須川選手が駆け寄り対戦を直訴。その後は、異なる団体に所属することもあり、長年に渡って両者のすれ違いは続いていたが、地道な調整を重ねた2021年の12月24日、ついに「那須川選手と武尊選手の試合を開催する」ことが先行発表された

「試合を実施することは伝えたものの、日程や開催場所、そしてチケットの販売価格もまったく決まっていない状況にもかかわらず、凄まじい数の問い合わせがありまして……。5月にチケットを販売した時には、おかげさまで即日完売することができました。試合に対する期待感や、両者の対戦を待ち望む声の大きさを改めて感じさせられましたね」

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