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衆院選の“真の勝者”は誰か?維新の会躍進だけじゃない、大きな変化も

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選挙結果にほかにも大きな変化が…

 日本維新の会が躍進したことで、改憲勢力は衆議院で3分の2を超えました。与党だけではなく、野党の日本維新の会も憲法改正に前向きという位置付けのため、改憲議論が加速し、憲法改正が現実的になったのです。

 今回の衆院選は、ほかにも大きな変化がありました。それが、世代交代という波です。例えば、閣僚を歴任した自民党の石原伸晃候補や幹事長として選挙の舵取りを担った甘利明候補は小選挙区で敗北。石原候補は比例復活もできませんでした。

 立憲民主党から出馬した大物議員でも、過去に幹事長などを歴任した小沢一郎候補や14戦無敗の男と言われた中村喜四郎候補が小選挙区で敗北。2人とも比例復活していますが、両者が小選挙区で負けることは以前なら考えられない出来事です。

結局、戦後3番目に低い投票率に

岸田文雄首相

岸田文雄首相は就任からわずか1か月で衆院選に臨み、うまく乗り切った

 最後に、投票率も見ておきましょう。今回の衆院選は、投票率が約55.9パーセント。戦後3番目に低い数字でした。

 有権者の関心が低いことが投票につながらないことは言うまでもありませんが、その一因には公示日以降に政治や選挙に触れる機会が少なくなるという背景があります。

 先の自民党総裁戦に比べると、衆院選はテレビでの取り扱い時間が少ないとの批判が出ていました。

 公職選挙法の縛りを受ける衆院選は、特定の候補者や政党に偏らないように配慮することが求められます。テレビ番組では政治だけではなく、芸能やグルメなど多くの分野を扱います。そのため、どうしても政治に割ける時間が少なくなります。

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