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渡辺裕太、“2世俳優”だけど親とは違う時代に生きている。「家?売りますね」

暮らし

「ナメてんじゃねえぞ」父親から怒られた

渡辺裕太

――両親からのプレッシャーは?

渡辺:それはまったくなかったです。俳優はどうだとかすすめられたこともないし、目指すことにした時も、特に何も言われていません。お前が決めたんだからという感じです。結構両親とも、生き方に関しては放任主義のようなところがあるんですよね。あんまり干渉されない。僕も自分の人生だから、どう言われようが楽しく好きでやっていくからっていう。

 ただ、まだ俳優として駆け出しの頃、一回父親に、自分の劇団の稽古場に来てもらったことがあって。正直嫌だったんですけど、来たいってことで来てくれた時、僕が自分のセリフで長く喋るシーンで、わかんなくなっちゃって途中で止めたんですよ。「あ、ちょっと待って、最初からやり直させて」って。そう言った瞬間、めちゃくちゃキレられましたね。お前ナメてんじゃねえぞみたいな感じで。みんなが一緒にやってるのに、自分の都合でストップをかけるのは、ものすごく失礼なことだっていうのをこんこんと諭されました。

 基本的には優しくて、家でものほほんとしている父親だったので、まあびっくりしました。ただ、仕事に対して向き合う姿勢を叩き込まれた瞬間でもあって。驚いたけど、すごく印象深いできごとです。

大動脈弁狭窄症で父親が入院。その時…

渡辺裕太

――今年、徹さんが大動脈弁狭窄症で入院されましたね。

渡辺:9年前にも心筋梗塞で入院しているから、僕としては、もう一度きちんと治療したほうがいいっていう段階なのかなというか……割と冷静でしたね。まあ正直なところ、父親の問題だから。割と家族全員、何か起きちゃったことに対しては“仕方ない”っていうスタンスなんですよね。うろたえることがあまりない。

 自分で、僕冷たいのかなって思いもするんですけど、「人は人」って思ってるんですよね。

 家族といえども両親は僕と違う人間なわけだし、芸能人としても違う時代に生きてきたわけだし。別物だと思ってるんです、あの人たちの人生とは。いろいろ違いすぎるから、もはやプレッシャーにもならない(笑)。もちろん、入れ替わりも激しい芸能界で、2人ともこれだけ長くやっていけているのは純粋にすごいなと思いますけどね。

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