外資系で必要な語学力は「中学英語」レベルと言い切れるワケ
ビジネス英語トレーナーそのはたちえこです。あなたがもし「英語を話せますか?」と聞かれたら、なんと答えますか?「まあ、日常会話くらいなら何とか…」と答えるという人が多いのではないでしょうか?
実は、ビジネス英語の方が日常会話より簡単なんです。今回は「ビジネス英語も”中学レベル”の文法力で大丈夫!」そう言い切れる理由をお伝えします。
ビジネス英語は日常会話よりずっと簡単
私は、ビジネスパーソンを対象に、コーチング手法を使ってビジネス英語を教える仕事をしています。
自己紹介などで「ビジネス英語を教えています」と言うと、たいていの場合「すごい!ビジネス英語なんて……!」「何だか難しそうですよね!」と言われます。そう言われるたびに、私は「あー、みんな、まだビジネス英語を誤解しているなあ」と思うのです。実は、ビジネス英語は日常会話よりずっと簡単なんですよ。
それはどうしてかと言いますと、多くの場合、仕事で使う英語は「使う表現が限定されているから」です。
たとえば、もしあなたが国際的な料理人を目指しているなら、仕事をするうえで覚えなくてはならないのは、食材の名前、調理器具の名前、調理法(煮る、炒める、焼くなど)などの単語でしょう。
もしあなたが商社で働いているのなら、自社で扱う商材の名前、取引に必要な書類の名前、納期や納品場所の確認に使う表現などが必要な単語ですよね。
もしあなたが外国人がたくさん来店する店舗の店員なら、商品名や商品の置き場所を示す表現(例えば「三列目の棚のいちばん上」)や、在庫がない時のお取り置きの方法の説明、金額を伝える表現などの語彙が必要になるのではないでしょうか?
日常会話は「何でもアリ」だから難しい
実は、覚える単語はそれだけで十分なのです。日頃、自分が日本語でやっている仕事を表す単語や表現をきちんと覚えてさえしまえば、そんなに難しいことはありません。しかも、英語を使うシーンのやりとりの予測ができるので、前もって単語や表現を準備することができるわけです。
ビジネス英語と比べたら、日常会話のほうがよっぽど大変です。なぜなら、日常会話というのは、「何でもアリ」だからです。お天気の話題、昨日読んだ本の話、政治家のゴシップ、おもしろかった映画、近所の美味しいレストランなど、どんな話題にも対応しなくてはなりませんね。
そうなると、知っていなくてはならない語彙の数は仕事で使う単語の何倍、何十倍にもなってしまいます。さらに、日常会話は相手からどんな話を振られるか分からないので事前の準備がしづらい、という難しさもあります。そう、「ビジネス英語」は「日常会話」より予測ができる分、準備もしやすいというわけです。