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外資系で必要な語学力は「中学英語」レベルと言い切れるワケ

学び

英語のコツ2:変換スピードをあげる練習をする

 2つ目のコツは「難しい日本語」→「シンプルな日本語」→「シンプルな英語」に変換するプロセスを速くできるようになることです

 そのためには、頭の中に思い浮かんだ言いたいこと(=難しい日本語)を、まずは「シンプルな日本語」にし、それを「シンプルな英語(中学レベルの英語)」で言えるように繰り返し練習する必要があります。

 この練習を、毎日の仕事の中で実施するのが重要です。例えば、私の講座の受講生さんには、「毎日、朝一番目に届いた日本語のメールを、シンプルな日本語→シンプルな英語に書き直してみる」という練習を続けた方がいました。

 1か月ほどその練習を続けたら、「日本語の意味をしっかり考えてから英語を書くことができるようになって、前より英文を書く時間が短縮できるようになりました」と言われています。

 実は、私のように留学なし、海外在住なしの日本人で、英語ぺらぺらに見える人、というのは、たいていこれができている人です。頭の中に浮かんだ日本語の表現を、中学レベルの文法知識でも言えるように、まずは日本語をよりシンプルに組み替えてから英語にしているのです

英語のコツ3:専門用語だけは押さえる

英語 教室

 3つ目のコツは「プロとしてこれだけは知っておくべき」という単語だけはしっかりマスターすることです。

 先程の例で言えば、マーケティングの仕事をしているのなら、マーケティング用語だけは押さえておかなくてはなりません。しかし、ビジネスシーンで必要な単語というのは実はそれほど多くありません。ジャンルにもよりますが、せいぜい200語から300語程度の専門用語を覚えてしまえばあとはなんとかなるものです。

 実際、私も外資系勤務時代に、それまでの経験とは全く分野の違う医療機器の部署に異動になったことがありましたが、その時も医療に関する重要な用語だけを一覧にして覚えれば十分対応できました。せいぜい、100語から150語くらいだったと思います。そうした実務で使う単語は何度も見聞きするので比較的早く覚えられるものです。

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 今回は “中学レベル”でビジネスシーンを乗り切る3つのコツを紹介しました。

 1つ目は、頭の中に浮かんだ日本語表現をそのまま英語にするのはやめて、「難しい日本語」→「シンプルな日本語」→「シンプルな英語」に変換すること。

 2つ目はこのプロセスを速く回せるように練習すること。

 そして3つ目は、自分のビジネスシーンで使う最低限の単語(200語程度)をマスターすることです。

 この3つのポイントをつかめば、「中学レベル」の文法力でも十分にビジネスシーンで通用する話し方ができるようなります。

<TEXT/ビジネス英語トレーナー そのはたちえこ>

ビジネス英語トレーナー。外資系企業でのマネジメント経験を活かした、現場目線でのビジネス英語講座が好評。モットーは「ビジネス英語は、”中学英語+αで十分!”」。2021年より株式会社マーケティングフルサポートにて「オンライン英語コーチの学校」の講師を担当

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