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商社を辞めて海外に出た私が見つけた「年収600万円、ムリしない働き方」

ビジネス

 あなたはどんな時に「自分らしさ」を感じますか。新型コロナで制限された生活の中で、自分らしい生き方が分からなくなってしまった人、興味あることを見つけづらくなってしまった人も多いのではないでしょうか。

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小林エリナさん

 今回話を聞いたのは「まずはやってみる精神」で特殊なキャリアを積み重ね、キャリアアップ転職を成功させた小林エリナさん(28歳)。「やりたいことをやってみる」ことを、仕事に結びつける方法を聞きました

専門商社を退職して海外旅へ

 地方国立大の工学部を卒業し、現在2社目のIT企業で人事として働いている小林さん。実は、周りからびっくりされるキャリアを持っているといいます。

「大学卒業後、専門商社に入社しました。情報系の工学部だったので、周りは理系メーカーやIT企業に就職する人が多かったけど、海外で働けたらかっこいいなと思って。人事部の配属だったので、海外で働く夢はあっけなく消えましたが……。ただ、人事として人と向き合うことも、思った以上に自分に向いていました」

 しかし、4年務めて1社目を退職。その後、野望を叶えるため、ニート状態で半年間、海外を放浪したそうです。

「アジア〜中東〜アフリカというルートで24か国。イラストが得意だったので、iPadと絵の具で描き溜めて、SNSで発信していたら、描く仕事を細々と受注できるようになったんです。帰国してからは複業イラストレーターとして活動するようになりました」

「自分らしくいられる環境」には貪欲

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北海道で育てていた牛

「帰国してすぐに就職するのもなんだかなあと、ずっと興味があった酪農を体験するために数か月、北海道で牛を育てて過ごしました。現在は再就職して、IT企業の人事職でも働いています」

 工学部を卒業して商社入社、そして地球ぶらり旅、帰国して酪農……関連性がないように見える経歴に意表を突かれます。

「1社目もすごくいい会社だったんですけど、会社員として働くなかで、自分の信念を曲げなきゃいけない場面にぶつかることもあって。いつからか、会社員なら誰でもぶち当たるような、ささいな不条理が目につくようになっていました。

 もやもやを抱えながら、“同じ時間に、同じ場所に向かう日々”に、生きている価値が見出せなくなってしまったんです。採用担当者として、学生から『仕事は楽しいですか?』『将来の夢は何ですか?』と聞かれるたびに、昔は胸を張って言えていたはずの言葉が出なくなって」

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