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彼氏とその母からしつこい宗教勧誘。大ゲンカの末、泥沼破局するまで

コラム

ついには警察沙汰にまで発展

 第三者であれば「一刻も早く別れるべき」と誰もが口をそろえそうなところ。それでも船川さんは純司君を嫌いになりきれませんでした。

「純司君の私への気持ちは本物で、私も彼を嫌いにはなれない。でも一緒にいたら喧嘩になっちゃう。不毛な状態です。いつの間にかお互いに情緒不安定になっていました。あるとき、純司君が毎朝お祈りしている仏壇みたいな箱を、うっかり落としてしまって、壊してしまったんです

 すると彼は大激怒して、お互いに取っ組み合いの大喧嘩。私も包丁を持ち出したりしたから、ついには警察沙汰にまで発展しちゃって……。そういった事件が2回くらいあって、もう絶対に会わないという誓約書を書いて関係を終わらせました」

宗教そのものがトラウマに…

仏教

 壮絶な幕引き。船川さんはこう振り返ります。

「もともと、私は他人を信じやすいところがあるんです。当時は上京したての孤独感もあって、彼の優しい部分に惹かれていました。今にして思えばそこにつけ込まれた部分もあったのかな。それ依頼、宗教というものには軽い気持ちで関われなくなりましたね」

「信教の自由」は人権ですから、どんな宗教を信じようが信じまいが、本人の自由。恋人や家族であっても、信仰を押しつけられる筋合いはないのです。

<取材・文/目黒川みより イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

フリーペーパーを発行する出版社勤務を経て、現在はWEBデザイン会社にてディレクターとして勤務。お忍びで「心の問題」を扱う執筆活動を続ける

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