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コロナ下の出張で大失敗…28歳営業マンを立ち直らせた“居酒屋店主の言葉”

学び

シャッター街のなか、開いている店を発見

 他にも訪問する客先があったため、本田さんはホテルを予約していましたが、どうしてもホテルに戻る気にはなれなかったそうです。

「先方の業績が落ちていることは自分も予想していて、それを設備投資を行うことで挽回できるというプランを提示するつもりだったんですが……。予測が甘かったですし、担当者のことを含めて考えきれていなかった自分が悪かったと思います。

 でも、その時はどうしてもそのことを認められませんでした。時期を待てば受注できていた優良顧客を失ったショックで、ただ鬱々としていて、一人になりたくなかったんです」

 しかし、コロナの影響で駅前の飲食店は軒並みシャッターが下りていました。

「今月いっぱいでこの店閉めるんだ」

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「コンビニで酒を買ってホテルの部屋でひとりで飲む気にもなれず、上司への言い訳を考えながら、ひたすらうろうろしていました。1時間ぐらいそうしていたら、ようやく個人経営の居酒屋を見つけることができたんです。

 50代ぐらいのいかにも大将っていう感じの店主がやっている店で、他にお客さんはいませんでした。カウンターに座って、つまみを選んでいると、いきなり料理が出てきたんです。驚いていたら『食べなよ! サービスだから』って」

 それだけにとどまらず、刺身やもつ煮込み、焼き鳥など、店主は次々と料理をサービスしてくれたそうです。

「驚いていると、店主に『今月いっぱいでこの店閉めるんだ。だからこれは最後っ屁みたいなもんで、ぼったくったりしないから安心しなよ』と言われました。15年以上続けてきたお店だったそうですが、コロナで客足が落ちてしまい続けられなくなったそうでした

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