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公務員3人に聞いた、リアルな働きがい「年収250万円でも転職する気はない」

学び

「とりあえず地元就職」の先にあったもの

市役所

 続いては、関東の某都市で市役所勤務の須田有紗さん(仮名・26歳)。就活中に民間企業の内定をもらっていたものの、現職を選んだそうです。

「そもそも、市役所勤務に強い希望があったわけではなく、安定してお給料がもらえて、福利厚生が良いという理由で現職を選びました」

 学生の頃は伝統工芸品の卸・仲買いの仕事に憧れていましたが、働き口が見つからず……。就活時は「とにかくどこかへ就職できればいい」という気持ちにシフトしており、中でも“安定”が重要なポイントだったそうです。

「市役所業務には興味がなかったけど、ここで『決められた時間だけ働いて、その分、休日は趣味に生きよう!』と思って就職しました」

今年の1月から残業代がカットに

 就職前から割り切った仕事観を持っていたようですが、業務内容や収入に不満はなかったのでしょうか。

「勤続4年目で、年収は250万円。贅沢はできないけど、最低限の生活はできる金額だと思っています。でも業務量の多さには、大きな不満があります。8時半から働き始めて、終わるのは基本的に20時か、21時。

 繁忙期は23時まで働いても間に合わず、休日出勤をしています。業務内容は基本的にデスクワークですが、窓口対応に想定外の時間を取られることもあるし、災害や国政問題が起こった場合は通常業務外の仕事が舞い込んできます。

 そして、2020年1月から残業代が出なくなったのが、新たな不満の種。残業代がもらえることも職場選びの条件のひとつだったのに、裏切られた気持ちです」

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