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公務員3人に聞いた、リアルな働きがい「年収250万円でも転職する気はない」

学び

 大学1・2年生を対象とした「就職したいと思う企業・職種ランキング」(リスクモンスター調べ)では、5年連続で「地方公務員」が不動の1位を獲得しています。しかも、2019年度には、2位が「国家公務員」と、公務員ツートップを飾りました。

デスクワーク

※画像はイメージです(以下同じ)

 その理由として挙げられるのが「安定」。倒産・リストラの恐れがなく、余程のことがない限り定期昇給が約束された公務員は、一見メリットだらけに感じられます。

 しかしながら、公務員は実際にそのメリットを享受できているのでしょうか? 3人の若手地方公務員に話を聞いてみました。

安定を求めてブラック企業から転職

 九州地方の町役場で働く和知学さん(仮名・34歳)は、新卒で入社した企業に4年勤めたあと、町役場に転職したといいます。

「最初の就職先はブラックで、安定した職業に就きたいという気持ちが強くなっていたところに、タイミング良く地元の町役場の採用情報を聞いて、受験することにしました。勤務時間は基本的に8時15分から18~19時まで。僕の残業は月20時間程度ですが、忙しい部署は時期によっては100時間を超えるところもあります。年収は、勤続7年目で420万円です」

 転職エージェント「doda」の調べによると、34歳男性の平均年収は494万円とあります。和知さんの額は平均よりやや少ない程度ですが、この額に関してはどう思っていますか?

「個人的には、平均的な金額をもらっていると思うし、贅沢さえしなければ生活には困らないです」

休日出勤が多いことが予想外

ビジネスマン 出勤

 業務内容に関しては窓口業務や人事総務、さらには現場に立ち会うこともあるそうです。幅広い業務を経験するなかで、多くの人の役に立てることにやりがいを感じるといいます。

 その一方で予想外だったのは、休日出勤が多いこと。公の仕事という性質上、失敗や問題を起こすとメディアで報道されてしまう可能性があるので、そのプレッシャーとも常に隣り合わせです。しかし、なかなか周囲の理解を得られないようです。

「世間にはラクな仕事だと思われているようで、目の敵にされることもしばしば……。同じ公務員でも、給与水準の高い政令指定都市職員が羨ましくなることもありますが、別段、転職は考えていません」

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