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JR西日本、新快速「有料座席」に乗車してみた。4つの課題点も

 JR西日本は、3月16日のダイヤ改正でアーバンネットワークの看板列車・新快速に、有料座席サービス「Aシート」を、野洲―姫路・網干間に4往復導入した。

新快速Aシート試乗

新快速Aシート試乗「Aシートの車内」

 概要については、以前取材した記事を参照してもらうとして、今回は営業運転開始後の居住性などを味わってみた。

発車1時間前から「Aシート」目当てに並ぶ人も

 11時前、東海道本線野洲に着くと、1番のりば9号車乗車口の両端では、Aシート目当ての乗客が並んでいる。223系1000番代のクハ222形2両を改造し、中央の乗降用ドアを閉鎖したので、9号車乗車口の中央は“Aシート連結時、ここに並んでも乗車できない”ことを案内している。

9号車

9号車乗車口の両端にAシートの案内を追加

9号車

9号車乗車口の中央は、Aシートの乗車口ではないことを案内

 さて、野洲発日中下りの新快速は、始発列車が1本、米原方面からの列車が2本設定されている。私が乗車する新快速上下列車の9号車の車内は満席だった。

 12両編成のうち、1~8号車は米原で増解結され、全区間を走破(一部列車を除く)するのは9~12号車だけだ。Aシート連結編成を、野洲―姫路・網干間に限定するのは致し方ない。仮に、米原―姫路・網干間の連結だと、下り列車のラッシュ時や青春18きっぷシーズン中は、早々と満員御礼になり、途中駅からすぐに着席できないからだ。

乗車整理券の発行に課題「49秒かかった」

 時間がたつにつれて、Aシート乗車口のみ列が長くなり、前後合わせて約20人が、始発の新快速姫路行きの入線を待つ。貨物列車通過後、新快速姫路行きは11時57分に入線すると、停車時間2分というあわただしさで発車。Aシートの乗車率は5割という上々の滑り出しだ。

Aシート

この日のAシート連結編成の“相棒”は225系

 乗務員室からAシート専任の車掌2人が客室に入り、前の乗客から順に乗車整理券の発売を行なう。1人500円均一(おとな、こども同額)という、ランチタイムなみの料金で、自由席。満席の場合は前後のデッキで空席を待つ。

 ところが、車掌はなぜか乗車整理券の発売に手間取っており、私の席にまわってきたのは、草津を発車してからだ。

「お待たせいたしました。どちらまで、ご乗車ですか?」

「姫路までです」

「かしこまりました。(交通系IC)カードお預かりいたします」

 私のSuicaを車掌に渡すと、39秒におよぶ長い沈黙の末、ようやく端末から乗車整理券が発行される。

「では、お先にカードをお返しいたします。(乗車整理券は)姫路までおつくりしております。こちらのほうにお入れください。お待たせいたしました。ありがとうございます」

 車掌が声をかけてから、乗車整理券を渡されるまで、なんと49秒も要した。一方、別の乗客がワンコイン、もしくは100円玉5枚で払うと20秒。どうやら交通系ICカードだと発行に時間がかかる模様だ。大阪で交代した車掌2人、途中駅から乗り込んだJR西日本の“背広社員”は、この遅さを認識した話をしており、いずれ改善されよう。

乗車整理券

乗車整理券は、座席背面シートカバーの小さなポケットに入れる