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20代が使うスマホアプリ、高年収はFacebookで低年収は?

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年収300万円未満はTwitter、1000万円以上は?

 個人年収1000万円以上の高年収ユーザーランキングだけに登場するのは11位楽天カード、15位スマートニュース、16位QRコードリーダー、18位楽天PointClubなど。ゲームもGoogle Playではなく19位Pokemon GOがランクインしています。

 20代ユーザー全体に比べ利用率が高いアプリは3位Facebook、5位楽天市場、6位Messenger(Facebook)、11位楽天カードで、それぞれ10ポイント以上の差があります。

 逆にAmazonは10位に入ったものの30%と、個人年収300万円未満ユーザーに比べ13ポイント、20代全体と比べても11ポイントもユーザーが少ない傾向。同じネットショッピングでも、1000万円以上ユーザーは楽天、300万円未満ユーザーはAmazon好きのようです。高年収ユーザーは楽天カードや楽天PointClubの利用も多いので、ガッツリポイントを稼いでいるのかも。

アプリ

図表8:個人年収別のユーザー上位アプリ(2018年11月)
※黄色はいずれかの個人年収層のみでランクインしたアプリ

 SNSだとFacebookのリーチ差が顕著。300万円未満ユーザーは47%と半分以下に対し、1000万円以上は62%と、15ポイントも開きました。Messenger(Facebook)も同様に、300万円未満ユーザーは22%に対し1000万円以上は36%と14ポイントの差が……!

 逆にTwitterは、300万円未満ユーザー72%に対し1000万円以上は65%です。Instagramはともに60%程度で、大きな差は見られませんでした。

「ファイナンス」アプリの利用が年収を分かつ!?

 ジャンル別にユーザー数上位アプリの分布を見てみましょう。1000万円以上と300万円未満で最大の違いは、「ファイナンス」。ユーザー数上位アプリに占める「ファイナンス」の比率が4%も違います……!

 図表8で1000万円以上の11位に登場する楽天カードアプリや銀行アプリなどが該当しますが、こうしたアプリを活用してお金の管理をしているから高年収なのか、高年収でお金があるからファイナンスアプリが必要なのか……?

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図表9:個人年収ゾーン別の上位1000アプリのジャンル

「ライフスタイル」とQRコードリーダーなどの「ツール」やLINE、Messenger(Facebook)などの「通信」、「旅行&地域」も高年収20代ユーザーの利用がやや多い傾向です。

スマホとアプリは生活のパートナーであり鏡

 反対に300万円未満ユーザーの方が多いのは「ゲーム」で、1000万円以上ユーザーと2ポイントの差が出ました。「ショッピング」や「ニュース&雑誌」、クーポンや食べログなどを含む「フード&ドリンク」、「コミック」、LINE MUSICなどの「音楽&オーディオ」も、300万円未満ユーザーが利用しているようです。

 利用アプリがあなたを変えるのか、あなたが変わると利用アプリも変わるのか。一概にはいえませんが、いろいろなガジェットやコミュニケーションツール、ライフログがギュッと詰まったスマホとアプリは、生活のパートナーであり鏡です。

 家計簿を使った結果節約できるかもしれないし、健康アプリを使い始めて行動パターンが変わるかもしれません。逆に転職や出産などのライフイベントが、アプリ登録や削除のきっかけになることもあるでしょう。

 社会人として未来しかない20代のみなさんは、どんな機能をパートナーに選びますか?

<TEXT/清水響子>

法政大学院イノベーション・マネジメント専攻MBA、WACA上級ウェブ解析士。CRMソフトのマーケティングや公共機関向けコンサルタント等を経て、現在は「データ流通市場の歩き方」やオープンデータ関連の活動を通じデータ流通の基盤整備、活性化を目指している

【調査・分析データについて】
ネット行動分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズが提供する、ネット行動ログとユーザー属性情報を用いたマーケティング分析サービス「VALUES eMark+」を使用しました。データはヴァリューズ保有のPC及びAndroidスマートフォンモニター(20代以上)での出現率を基に、国内ネット人口に換算して推測しています

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