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PayPay「100億円キャンペーン」を20代はどう見た?スマホ決済アプリ勢力図

コラム

 PayPayの「100億円あげちゃうキャンペーン」使いましたか?

 利用金額の20%(月上限25万円のうち最大5万円)が全員に、当選すればさらに全額キャッシュバックとあって、ビックカメラをはじめとする店舗で、すごい行列が話題になりました。

 プリンターが壊れて途方にくれた筆者も、昨年12月12日にビックカメラへいきました、スマホを握りしめて。そしてコソッと「全額戻ってくる」に当選していたことに、いまさら気づきました。

決済アプリ

3万円近いキャッシュバックがありました(筆者提供)

 株式会社ヴァリューズによる国内スマホユーザー行動ログからも、12月はPayPayアプリが一気にユーザー数を拡大させ、NTTドコモのd払いや楽天ペイを抜き去ったことが一目瞭然です。

PayPay急増を牽引したのはどんなユーザー?

 今年3月までの4か月を予定していたキャンペーン期間が、たった10日間で終了するほどの大反響で、消費増税対策とセットで検討されているポイント還元よりも「よほどキャッシュレス決済推進効果が大きいんじゃないか」とも言われています。

 使った方はわかると思いますが、意外に面倒な支払い手続きはたぶんキャッシュ(現金)のほうが速いくらいで、大行列を発生させたことでも話題になりました。PayPay急増を牽引したのはどんなユーザーだったのでしょうか。

決済アプリ

図表 1 主要決済アプリの月間利用ユーザー数(※決済機能単独でのログが取得できないため、LINE Payは除外)

 昨年12月のキャンペーン時点では、サービス開始時点10月の16万1000人、11月の68万8000人から581万人へと、それぞれ36倍、8.4倍近くも増加しています。わかりやすいキャッシュバック、やはり強し。

新規スマホ決済ユーザーを獲得?

 でも、PayPayだけでなくほかのサービスも、12月にはユーザーが増えています。PayPay祭りでキャッシュレス決済が注目された間接効果といえるかもしれません。

 12月の1か月間での主要決済アプリ併用状況を見ると、PayPayとd払いのユーザーは「併用なし」がそれぞれ3分の2程度。

 PayPayで初めて決済アプリを使ったユーザーが多かったものと見られます。d払いユーザーのうち22%はPayPayを併用したものの、携帯料金との合算がロックオンに効いたのか、シェア奪取とまではいえないようです。

 楽天ペイユーザーは48%が「併用なし」ながら、39%がPayPayも併用していて、ちょっと危機感を覚えそうです。

 Origami決済アプリユーザーは55%、Kyashユーザーは68%もがPayPayを併用して「併用なし」を上回りました。もともとの決済アプリユーザーが、この間よりお得なPayPayを併用したとみられ、バトルフィールドになりそうな予感です。

決済アプリ

図表2 主要決済アプリユーザーの併用決済アプリ(2018年12月)

 祭りが終わった今年1月以降、様相はどう変わるか気になります。

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