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三菱・三井・住友「財閥系不動産」“最高益更新”と“減収”で分かれた明暗

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住友不動産:3つのメイン事業が軸に

新宿NSビル

住友不動産の本社が入居する「新宿NSビル」 ©yu_photo

 住友不動産株式会社もさまざまな不動産物件を扱っています。主な収入源はオフィスビル賃貸、分譲マンション販売、住宅工事(リニューアル・注文住宅)です。各セグメントの事業内容は次の通りです。

(1)不動産賃貸:都心のオフィスビルがメイン。その他に商業施設、賃貸マンション。
(2)不動産販売:首都圏、近畿圏の分譲マンション販売。
(3)完成工事:住宅再生の「新築そっくりさん」事業。注文住宅事業。
(4)不動産流通:マンションを中心とした不動産売買の仲介。

売上高は減少傾向に

 2019/3期から2022/3期における全社業績、主要セグメントの業績は次の通りです。なお三井、三菱と異なり、同社の売上高は減少傾向にあります

【住友不動産(2019/3期~2022/3期)】
売上高:1兆122億円→1兆135億円→9175億円→9394億円
営業利益:2194億円→2343億円→2192億円→2339億円
最終利益:1301億円→1410億円→1414億円→1505億円
売上高(不動産賃貸):3818億円→3956億円→3982億円→4251億円
売上高(不動産販売):3318億円→3250億円→2634億円→2338億円
売上高(完成工事):2217億円→2189億円→1887億円→2044億円

 2020/3期は旺盛な東京のオフィス需要に支えられ、賃料上昇も相まって不動産賃貸事業が増収となりました。不動産販売事業に関しては、新築マンションの販売もあったものの全体では戸数が減少し、減収となりました。ただし利益率の改善でセグメント利益は増えています。完成工事は消費増税や景気悪化で住宅工事の需要が減少し、軟調となりました。

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