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散らかった部屋をスッキリさせる5段階。失敗しない片づけ方を“収納のプロ”に聞く

暮らし

片づけるモチベーションを上げるには…

悩む

――物を片付けようと思うと時間も手間もかかるので、なかなかやる気が出ない人もいるかもしれません。面倒くさがりな人でもやる気が出る方法や考え方はありますか?

長島:やる気を起こす方法としては、「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」を上手く組み合わせると良いでしょう。本来は自分の内側から湧き出る探究心と必要性を感じて行動に移せる「内発的動機」があると良いのですが、それが難しいと感じたら「外発的動機」を活用するのも一案です。例えば、誰かを家に呼ぶこと。友人・知人・親戚が来るとなれば、片づけなければという強制力も働きますね。

 また、片づけのプロに頼るというのでも良いと思います。「内発的動機」が上手くいく考え方のコツは「福は整った空間に宿る」と意識してみること。スピリチュアル的な表現に感じますが、実際ギュウギュウに詰め込まれた空間には新しい物入れることはできません。これは、より良い物を手にする機会の損失にもつながりますし、失くし物・忘れ物の原因にもなります。

 既存の物も傷みやすくケアをする手間や時間が余分に増えてしまいます。時間がないから、と後回しにしがちな片づけですが、逆に整えることで得られる時間的メリットを考えてみると、「内発的動機」につながるのではないでしょうか。

「使ったら戻す」習慣ができていないと感じたら

――1度キレイに片付けをしてスッキリした後、どうすればその状態を維持できますか

長島:片付けには、最初にお話しした5ステップの整理収納の「仕組み作り」と、仕組みを作った後の「日々の習慣」の2種類があると考えています。もし「使ったら戻す」といった日々の習慣がうまくできないと感じているなら、「仕組み」が今の自分に合っているのか見直してみましょう。

 片付ける物を全部出しているか(対象物が漏れていないか)、物の種類分けができているか、適正量にまで減らせているか、しまう場所は自分の動線に合っているか、しまい方は場所や自分の性格に合っているか。洋服を畳むのが苦手ならハンガー掛けやカゴに入れるだけのしまい方でもいいです。

 自分の暮らしに合った仕組みができていれば、使ったら戻すといった「日々の習慣」も回しやすくなります。また、1度作った仕組みも、自分や家族のライフステージの変化に合わせてアップデートが必要です。合わなくなったら改善する。それで良いのです。片付けは常に前進するあなたに合わせていく物ですから。

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