散らかった部屋をスッキリさせる5段階。失敗しない片づけ方を“収納のプロ”に聞く
空間を「ゾーニング」することで片付けは簡単に
――特にファミリー世帯だとリビングには大人の物と子どもの物が混在しがちなのですが、上手に片付けを進めるコツはありますか?
長島:リビングはTVを見るなどのくつろぐ、食事をする、学習する、身支度するなどさまざまな動作が混じるので空間のゾーニングをはっきり決めておくと物の収納も決めやすくなります。大人と子どもの物を分けるだけでなく、食事、身支度、勉強とゾーンを分けてください。
それぞれのゾーンを自分の中で決めてルールを作って、ゾーンごとに収納を組み立てる必要があります。子どものおもちゃをリビングのいろいろなところに置くと、リビング全体がおもちゃの部屋になってしまうので場所を決めて使ったらすぐにそこでしまえるような仕組みを作ります。
小学生以降ならダイニングテーブルで勉強する場合があると思いますが、テーブルの上に子どもの物を置いておけば、食事の時間になったときの片付けが手間になります。その際にはテーブルの近くに学習道具を収納するゾーンを作ってあげることが大切です。
自分が「どういう部屋に暮らしたいのか」考える
――一方で単身者だと、リビングにキッチンもベッドもあるのでゾーニングが困難になり、なかなか片付けが難しくなりそうです。
長島:たとえ1Kや1Rでも、空間をゾーニングして自分が決めたゾーンごとに物の片付けができれば、スッキリ暮らすことは十分可能です。ただ、1Kや1Rだと、それぞれのゾーンの容量は小さくなりますから、自分の住んでいるスペースに見合った量にする考え方を持ってほしいです。
物理的に収納スペースに入らないのであれば物を持ちすぎていると捉えていいでしょう。もちろん、すっきり暮らすことより部屋いっぱいにたくさんの好きな物に囲まれる生活を好む人がいてもいいと思います。自分がどのくらい物を持ちたいか、どういう部屋に暮らしたいのかというビジョンを描くことから始めてみてほしいです。