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ベンチャー企業を1か月で退職。20代男性が「高望みしすぎた」後悔の日々

コラム

直面したスタートアップの現実とは?

「大学で学んでいたのは文学でしたが、WEB関係の世界で幅広く生きて行きたいと考えて、システム系の会社に就職しました。プログラミングや金融のことは、今まで勉強してこなかったところではありますが、自分の地頭を信じて、“なんとかなるだろう”と思っていました。しかし、現実はそこまで甘くないというか……。僕の考え方がすごく甘かった、というのは、今になってとても後悔しています

 憧れの早稲田に入り、周りの起業家に刺激を受けた日々のことを目を輝かせながら話してくれた榎本さんの顔が曇ります。

「結論から言うと、僕はもう4月いっぱいでスタートアップ企業をやめてしまいました。理由はとても簡単で、僕がスタートアップでの個人に課される課題に耐えられなかったからです。僕の入った会社では、研修での仕事の勉強以外にWEB関係の資格をとらなくてはいけないんですが、9時から20時まで研修を受けた後に、試験のための自習をしないといけなかったんです」

周囲との差を思い知った文系の壁

意識高い

 一体、どんな試験があったというのでしょうか。そこには文系出身ならではの苦労があったとか。

「もともと理系出身の同期たちは余裕がっていたり、すでにその資格は取り終えているというヤツもいて。でも自分はその分野ではペーペーなので、人の倍勉強しなくてはいけない。大好きだったブログにも手が回らなくなって、その生活は好きなことで稼いできた僕にはとても苦痛なものでした。それでこんなにすぐ辞職してしまうことになりました」

 傍から見るととても自由に見えるかもしれないベンチャー企業ですが、実際は人手不足ゆえ、仕事をする上で発生してくるさまざまな業務をマルチにできなくてはいけないということなのです。

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