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副業で「女子大生イベント派遣業」を起業した20代たちの残念な末路

マネー

 毎週金曜日になると、夜中まで飲んで、赤坂の韓国料理店で夜食を食べてから、始発で帰宅するという生活を送っていたそうです。

「土曜の朝に仮眠して、昼過ぎにパーティーの仕込みで会場に行き、夜はパーティー、終わるとまた赤坂の店に行って手伝い。もちろん酒を飲みながらです。楽しくて、楽しくて。でもそんなバラ色の副業ライフもアッという間に終わってしまいました」

次第に大学生派遣ビジネスが疎かに…

女子大生派遣

 赤坂の居酒屋が3か月も経たないうちに赤字が続き、イベントで儲かった利益をつぎ込んでも、黒字に転換はしなかったそうです。

「しかも、それぞれ本業で責任ある仕事を担当したり、プロジェクトスタッフに組み込まれたりと、夜も寝る暇もなくなり、金曜の夜のお楽しみもなくなってしまいました」

 本業に時間も労力も費やすことになったため、副業の運営に費やす時間や、女子大生スタッフへの細やかな配慮を施す手間がおろそかになり、次第に大学生派遣のイベントビジネスが縮小してしまったそうです。

ライバル会社の参入で、さらに追い詰められる…!

「追い打ちをかけるように、某派遣会社C社が大学生をターゲットにする部門を設立し、しかも時給1000円以上で交通費付きという好条件のため、うちに登録していた大学生がライバル会社にどんどん寝返ってしまったのです。

 さらに政治家のパーティーだけスタッフとして働き、それ以外は時給も交通費も支給してくれるC社で働くというちゃっかり派も出てきたとか。そのうち、大学生の派遣スタッフを調達するのが、難しくなります。

 スタッフの人手不足や、イベント運営の行き詰まりから、政治家たちからの信用もだんだんなくなっていった前田さんたち。とうとうその当時、起業していた大学生のイベント派遣ビジネスをたたむ決心をしたのです。

「副業は本業ありきの仕事なので、時間や手間をあまりかけない方法を見つけることが大事です。副業によって、信頼がなくなることもツラい。限界が見えてきたら、さっさと退散すべきです

 逃げることで、これまでの信用を失わないというメリットがあります。よく“逃げ恥”と言いますが、その言葉がイタイほど身に染みた経験のようでした。

<取材・文/夏目かをる イラスト/超ズボン>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。Twitterは@kaworummoonrive

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