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店舗激減の「コールド・ストーン」。同じ運営元「築地銀だこ」と差がついたワケ

ビジネス

 店員が歌いながら石の上でアイスを作る「Cold Stone Creamery(以下、コールド・ストーン)」。2005年に六本木ヒルズで日本1号店を開店し、当時の若者の間で大きな話題となりました。その後、全国に進出したものの、店舗数が激減し、2022年3月現在ではわずか2店舗しかありません。

ホットランド

コールド・ストーン

 コールド・ストーンは株式会社ホットランドが運営していますが、実は「築地銀だこ」の運営元でもあります。そしてコロナ禍で銀だこも一定の影響を受け、業績は徐々に悪化しています。新業態店を通じて回復を図るようですが、業績は今後どうなるのでしょうか。そしてコールド・ストーンは再び日の目を見ることがあるのでしょうか。

コールド・ストーンはどこへ消えた?

 コールド・ストーンは1988年にアメリカで誕生したアイスクリームチェーンです。同じくアイスを販売する「サーティワンアイスクリーム」と比較されがちですが、コールド・ストーンは単なるアイスの販売店ではなく、店員のパフォーマンスに特徴があります。好みのアイスクリームを注文すると、店員さんが明るい声で歌いながら、冷えた石の上でアイスを作ってくれます。まるでディズニーランドの中にあるアイス店。

 日本進出後は、連日女性客やカップルで賑わっていたようです。北海道から沖縄まで全国に進出し、国内で30店舗を超えましたが、2016年に六本木店は閉店。その後も右肩下がりで減り続け、栃木県と三重県のわずか2店舗しかありません。ちなみにコールド・ストーンは、2014年に築地銀だこの運営元、株式会社ホットランドの傘下に入っています。

頼みの銀だこもコロナの影響で…

ホットランド

 再起を図りたいコールド・ストーンですが、残念なことに銀だこもコロナ禍で影響を受けたようです。やはり外出自粛が大きく響き、2020年12月期は客数減少によって既存店売上高が前年比93%となり、退店数(78)が出店数(64)を上回りました。同社の最終利益は赤字に転落しています

 2021年度は新業態店を展開し、回復を目指しましたが、コロナが長引くなか同社売上高の回復幅はわずかとなっています。ホットランドの業績は今後、コロナ以前の水準まで回復するのでしょうか。

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