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M-1敗者復活戦で輝いたコンビ3組。ラストイヤーと2年目の“新旧尖りコンビ”も

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 2021年12月20日、「M-1グランプリ2021」(ABC・テレビ朝日系)がついに終了した。史上最多の6071組がエントリーし、8月1日より予選が開始。全国津々浦々から「一番面白い」と信じてやまない漫才師たちがしのぎを削り、最終的に10組にまで絞られる。

 いまやそうした背景込みで知ることとなっているため、苦労の末優勝を掴んだ“おじさんの星”錦鯉の涙には、もらい泣きした人も多いのではないだろうか。

錦鯉

優勝した錦鯉 ©M-1グランプリ事務局

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 bizSPA!フレッシュ過去のインタビューでも登場したランジャタイをはじめ、真空ジェシカやももなど、5組が初出場という、新鮮な顔ぶれとなった決勝戦。だが彼らはなにも突然現れたわけではなく、これまでのM-1グランプリで「注目株」「ダークホース」などと期待されていたコンビたちだ。

 今回は、決勝前に寒空の下で行われていた「敗者復活戦」に着目し、来年沸かせてくれるはずであろう“美しき敗北者”たちを挙げていこうと思う。

熱狂的なファンが多い彼らもラストイヤーに

 まず、このコンビだけは外せないのが「金属バット」。来年でラストイヤーだから勝ち上がってほしい、そうした“情”は抜きにして、敗者復活戦での漫才は「これは決勝に行くだろう」という芯を食った笑い巻き起こしていた。

 これまで、坊主頭とロン毛という異様な2人の出で立ち、ひょうひょうとした言動&行動から、キャラクターが先行。それを愛するネット民をはじめ、熱狂的なファンが多くいたように思う。

 だからこそ期待値は毎年高く、彼らの「正統派しゃべくり漫才」スタイルには、スキの無い構成が求められていた。

優勝も狙える2人に最注目

金属バット

金属バット

 そうした期待が、結実のときを迎えていたように思う。よりわかりやすくなった小林のボケに、緩急をつけた友保のツッコミの応酬……最後に、おどけながら「投票よろしくお願いしますねえ」と観客に言ってしまうのは、予定通りのセリフだったとしても、自然体の2人がずっと秘めていた、決勝への熱い思いの裏返しにほかならない。

 その後、敗者復活戦発表の際、友保が「なんでもええんでとりあえず吉本ギャラ上げてくれや」からの「国民だるいっすわー」と、いつもの金属バットムーブを繰り広げてくれたのも含め、より“あの舞台で見たい”という思いは強くなった。

 盟友・ランジャタイも我を曲げずにネタを磨き続け、今年ついに決勝へと進出した。これまでの鬱憤を乗せた漫才を、ゴールデンタイムにフルスイングで見せてほしい。

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