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J1王者・川崎フロンターレが進める“地域貢献”の本気度。「愛されながら勝つ」3つの指針も

ビジネス

コロナ禍で飲食店の苦境を経験

フロンターレ

宇宙ステーションとの交信も

 サポーターと飲食店を繋ぎ、地域経済の発展につなげていく「メシアガーレ川崎」。ネーミングには「企画の趣旨が伝わりやすいので、大切にしている」という川崎フロンターレらしい“ダジャレ”を採用。遊び心も感じられるが、導入に至った背景には「かねてよりスマートフォンのアプリを使った施策を検討しており、これが実現の後押しになった」という。

 実は川崎フロンターレは、これまでも地元店舗とサポーターを繋ぐ「川崎フロンターレサポートショップ」というサービスを展開してきた。さらに昨年4月に営業を開始した「FRO CAFE」(武蔵小杉)の存在もあったという。

コロナ禍で苦境に立たされる飲食店の立場を経験したことで、業界を盛り上げるための施策や、課題解決の方法を真摯に考えることになりました。もし、クラブがコンセプトカフェを出店していなかったら、このような形での地域貢献は考えられなかったかもしれません」

美味しい食べ物でお腹いっぱいになって

フロンターレ

2020年4月に武蔵小杉にオープンした「FRO CAFE」。「メシアガーレ川崎」にも参加している同店は、サポーターを中心に高いリピート率を誇る

 そして1年の構想期間を経て、日の目を見ることとなった。 反響は上々だという。

「ポイントを使って、地域を応援できるところに面白さを感じています。まだサービスの開始から3か月ほどしか経っていませんが、位置情報を元にして自分の好みに合った店舗を検索してくれる点は、多くの皆さんに好評をいただいています。もっとたくさんの方に利用していただいて、川崎市内の美味しい食べ物でお腹いっぱいになってほしいです

 事実、本拠地の等々力競技場で、並ばずにスタジアムグルメが楽しめるモバイルオーダー機能も搭載されているため、会計の煩雑さや待ち時間を軽減したいサポーターを中心にレビュー投稿累積32万件、飲食店情報 13万件、アプリ25万超DL(いずれも2021年12月取材時点)と数を伸ばしている。

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