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“日当2万6400円”内閣参与を、石原伸晃氏が辞任した経緯。参与は落選者の失業対策なのか

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政治の世界につなぎとめる役割が。しかし…

石原伸晃

2011年の都知事選に当選した石原慎太郎候補(右)は石原伸晃氏の父親

 額に汗して働いている労働者にとって、公党が落選議員の面倒を見るというだけでも厚遇と感じるかもしれません。会社員なら、解雇された後の生活のことまで会社は面倒を見てくれません。多くの人はそれまでの貯蓄を切り崩し、失業保険で食い繋いでいます。それなのに……という釈然としない感情が残るのは当たり前です。

 しかし、政党が落選者の面倒を見る理由があります。政治活動をつづけるには非常に金がかかるからです。そして、いったん政治家から足を洗ってしまうと、政界に復帰することは相当な困難を要します。そのためにも、政党が金銭的にサポートをして、政治との関係を断ち切らせない環境づくりが必要なのです

 実際、“元衆議院議員”や“元知事”といった肩書きがあれば、政治家を辞めてもワイドショーや政治の討論番組などのテレビに出演できます。仮にテレビ出演のギャラは安くても、テレビを通じてお茶の間に顔が売れ、そこから諸団体の講演会に呼んでもらうことができます。講演会のギャラはピンキリですが、それでも現役の政治家よりも稼ぐことができるのです。

石原氏は「面倒を見てもらう立場」なのか

政治家を辞めた後のほうが稼げるなら、わざわざ面倒臭い政治家に戻ることはない……」そう考えてしまう元政治家はいるでしょう。「金の切れ目が縁の切れ目」の例え通り、各党が落選者の金銭的な面倒を見ることで政治の世界につなぎとめる役割を果たしているのです。

 とはいっても、それは、あくまでも一般論に過ぎません。余人をもって替えがたい人物であれば、政府の財布ではなく党が処遇するべきなのです。まして、石原氏は大臣や幹事長を歴任し、派閥の領袖でもありました。二期生・三期生といった若手議員の面倒を見る立場です。自身が落選したからといって、政府や自民党に面倒を見てもらう立場ではありません。そこを同列に論じることはできません。

 こうした落選者の面倒を見るシステムは、政治家だけではなく、私たち有権者にも関わる問題です。そして、今後の政治を考えるうえでも重要になってきます。

 なぜなら、落選したら食えない政治家を志す人は、かなり少数です。そして、政治家を志す人が減ってしまえば、限られた人たちだけで政治を動かすことにつながってしまうからです。

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