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“日当2万6400円”内閣参与を、石原伸晃氏が辞任した経緯。参与は落選者の失業対策なのか

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重職として登用されたのは石原氏以外にも…

石原伸晃

2020年の自民党総裁選で、石原派は菅義偉候補に投票したといわれる。写真は、総裁選後の様子

 けれども、選挙で落選した議員が、政府の重職として登用されたのは石原氏だけではありません。過去には、2016年の参院選に落選した荒井広幸氏や2017年の衆院選で落選した西川公也氏が内閣官房参与に就任しています

 荒井氏は安倍晋三首相が辞任した2020年9月まで、西川氏は菅義偉首相在任中の2020年12月まで内閣官房参与を務めました。荒井氏は安倍晋三首相が辞任した2020年9月まで、西川氏は菅義偉首相在任中の2020年12月まで内閣官房参与を務めました。石原氏は、 その後に雇用調整助成金60万円を受給していたことが発覚。一連の責任を取り、内閣官房参与を辞任しています。

 こうした落選議員の“失業対策”は長らく政権を担ってきた自民党に目立ちますが、民主党政権時代にも同様のことをしています。民主党政権では、落選議員を総務省顧問などに任じていたのです。

 また、民主党の参議院議員ながら、落選後に自民党議員からスカウトされた鈴木寛氏のようなケースもあります。鈴木氏は民主党政権時代に文科副大臣まで務めた人物で、スポーツ振興政策・通信技術などに深い造詣を持っています。そうした人物だったことから、自民党議員からも一目置かれていました。

 鈴木氏は2013年の参院選で落選。その後、下村博文大臣の下で文部科学省の参与に就きます。その後は、2018年10月まで補佐官として文科大臣をサポートしました。

役に立っているのかどうかの判断が難しい

鈴木寛

落選後、鈴木寛氏は第2次安倍内閣以降は参与・補佐官として文科大臣を支えた

 専門性の高い知識やスキルを有した人物を在野に埋もれさせず、政府が登用して国家や社会に役立てることは国民の利益にもかなった話です。そうした恩恵を国民が享受できるのなら、仮に落選した議員を参与や顧問といった形で処遇することに異議は出ないでしょう。

 政府は、「国民のために~」を口にして落選議員に重職を任せますが、本当に国民の役に立っているのかを国民が判別することは困難です。そのため、有権者から見れば“失業対策”にしか見えないというのが実情です。

 国民を納得させられるだけの功績を目に見える形で示すことは難しく、そのために大きな反発が出ることは自然な話です。ゆえに、落選者を政府の重職として起用するのなら、相当な覚悟と理由が必要です。そもそも、政府の役職へと起用する“失業対策”は、政権を握る与党でなければできません。野党には政府の人事権がないからです。

 とはいえ、先述した鈴木寛氏のように野党にも逸材がいることも事実です。鈴木氏のようなケースは稀ですが、本当に落選者が国家や社会の役に立つ優秀な人材であるならば、その面倒は自党で見ればいいのです。

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