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パワハラ疑惑の飲食店、潜入捜査官が明らかにした“店長の本性”とは?

学び

 現在は飲食チェーンなどを中心に店舗への覆面調査を実施する企業が増えています。

覆面調査

 これはサービスや商品の向上などを目的としたものですが、飲料メーカー社員の佐藤武夫さん(仮名・31歳)は「前職の某外食チェーンでは、パワハラの覆面調査が行われていた」と話します。

売り上げを伸ばした手腕は評価も…

「都内にある飲食チェーンAは、売り上げは良かったのですがバイトやパートの離職率が高く、彼ら元スタッフからの『店長のパワハラ・セクハラがひどい』との告発メールもありました。

 しかし、売り上げを回復させた店長の手腕を一部の経営陣が評価しており、パワハラ疑惑についてはずっとスルーされていました」

 そのうち現場出身の若い新社長がA店のアルバイトの多くが短期間で辞めている点を問題視。しかし、本部が行った聞き取り調査に対し、A店の店長はパワハラもセクハラも全面否定

 客入りの多さから「忙しい店舗などで辛くて辞めたのでは?」「接客態度で何度か注意をしたが反抗的な態度を取っていた」などバイト側に問題があったとして「嫌がらせでパワハラをでっちあげられた」と、逆に訴えます。

 パワハラ否定も離職率は高いまま。そんな状況にしびれを切らした本部は潜入捜査官をバイトとして送り込んで調査をスタートします。

「古参のパートも『店長がパワハラをした事実はありません』と否定していましたが、その後もバイトの定着率は低いままでした。

 本部にいた私や本部長は、店長の証言はウソだと思っていましたが、確固たる証拠がなければ会社としても何もできません。こうした経緯でA店に潜入調査員がアルバイトとして送り込まれることになったんです」

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