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長州力に激似の切れっ放し上司に、部下がとった“ささやかな抵抗”とは?

学び

「オイコラ、山田! 今月まだ契約1本しか取れてねぇじゃねか!」

怒る 上司

※画像はイメージです(以下同じ)

 職場に響き渡る上司の怒号。

「テメーには根性が足りねぇんだよ。契約なんぞ気合いで取ってこい!」

 これは山田正和さん(仮名・31歳)が勤める住宅販売会社でのいつもの光景です。

優秀な営業マンだが、上司としては……

「昨年までいた営業所のK所長のことなんですが、彼は社内でも常に営業成績上位のスーパー営業マン。

 その営業スキルは誰もが認めるところですが、あくまで個人としての能力で、部下のマネジメント能力は皆無に等しかったですね

 アドバイスやフォローは一切しないのに、ただ『契約を取ってこい!』とプレッシャーをかけるばかりで、それができない社員にはネチネチと30分くらい平気で説教してくる。

 それも根性や気合いというフレーズが連発する精神論ばかり。思い出すだけでムカッ腹が立ってきますよ」

 このK所長は40代半ば。いかつい顔に小太りマッチョな体型、年中ゴルフ焼けの浅黒い肌に襟足のやや伸びた個性的なヘアスタイルは、あのプロレスラーの長州力に激似

 本人にはその自覚がないのですが、部下の男性社員からは彼のニックネームを取って“革命戦士”と陰で呼ばれています。

上司に説教を食らう=「ラリアットを食らう」

 声質や喋り方は全然違うものの、「オイ!」や「コラ!」を連発するなどしていたK所長。山田さんは、

「営業所内では、K所長に説教を食らうことは長州力の得意技にちなんで“ラリアットを食らう”という隠語で呼ばれていて、同僚とは『今日もラリアット食らわないように頑張ろうぜ』と互いに励まし合っていました」

 と語ります。K所長は営業所のトップで、自分より偉い本社の人間は滅多に顔を見せないため、基本的にはやりたい放題。

 暴力こそありませんがペナルティとして追加業務を与えて、早朝出勤や深夜残業、休日出勤などを強要したとか。

「それも別にミスしたわけじゃないのに『報告書の書き方がなってない!』とかよくわからない理由で、具体的にどこが悪かったの尋ねても『その態度はなんだ!』とキレるだけで何も答えてくれない。

 奥さんと上手くいっていないと噂されていたので、そのストレス解消のはけ口にされているのかもしませんが、自分や同僚にしてみたらたまったもんじゃありませんよ」

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