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父親は大嫌い、母親とは絶縁…『電波少年』坂本ちゃんが振り返る「ブレイクのウラ側」

暮らし

目に見えるものだけが「努力」じゃない

坂本ちゃん

――「運命を開拓しない」ということについて。受け身でなんとかなる?

坂本ちゃん:努力とかいうと、なんかすごく大げさ過ぎちゃうんですけど、人間って、生きているだけで……目覚めて、寝るまで、なんなら寝ている間も「努力」だと思うんです。目に見えるもの、受験勉強とか何らかの結果が出ないと「努力」って認められない感じがあるけど、でも、本当はそうじゃない。どうでしょう?ダメかなあ?

――深いです。

坂本ちゃん:わざわざ「勉強として映画を見よう」じゃなくて、楽しんで映画を見ているだけでも、無意識のうちの「努力」かもしれない。私にとっては、ゴールデン街のお店も、ある意味「努力」かもしれないですよね。長い目で見れば自分のプラスになると思うと、どんな場所でも勉強であり、「努力」になっているんだなと思うんです。

タイムリミットは設けなくていい

坂本ちゃん:私の場合は、年齢や結婚で人生の区切りをつけるという発想が一切なかったんですね。東京出てきたのも20代後半だし、電波少年に出ていたのも34歳の時。だから「30歳までにものにならなかったらやめよう」とかって、タイムリミットを設けるのが信じられなくて。

 だって、決めちゃうと終わりに近づいてるだけじゃないですか。いまだに自分がどこに行きたいとか、決めてないです。だってまだまだやりたいことがいっぱいで、毎日ワクワクしてるんです、この年齢になっても。でも、そうやっていまだに自分を諦めずにいられるのも、『電波少年』で大学に合格したという経験があるからかも。

――自分で、自分の“終わり”や限界を決めなくていいということ。「これだけはしておいたほうがいい」っていうことって、ありますか?

坂本ちゃん:経験、年齢を重ねるのが楽しく思えるのは、人間、死ぬまでの間に、「自分」というものがちょっとずつわかっていくんだと思うんです。ああ自分はこういう人なんだって。

 一方で、やっぱり昔の人が言ってきた言葉って正しいんだなって思うこともあるんですね。私も若い時、「またこのおじいちゃんなんか言ってる、説教たれてるぅ」みたいな感じだったんですけど、今思うと、案外当たってるんですよ(笑)。だから、一旦聞く耳をもってみると、新しい気づきがあるかもしれない。あとは、「嫌な人」に会ったほうがいいのかなって。

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