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コロナ下でも行列。SNS映えする喫茶店「不純喫茶ドープ」驚きのアイデア秘話

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昭和レトロという意図はない

不純喫茶

トーキョーギョーザクラブ。SNS映えしそうなサワーだ

 ドープに関しても小さい頃にクリームソーダを飲みに行った純喫茶から着想を得たという。

結果的にドープは訪れる人の年齢によって感じ方が異なるものになりました。私たちくらいの世代だと懐かしい空間だし、それより下の年代だと『新しい経験』になっている。昔のものと新しいものを意図的に組み合わせているんですか? と聞かれたり、『昭和レトロ』の文脈でよく語られたりするんですが、そういう意図があるわけではないんです。あくまでも自分が通ってきた好きなものを散りばめてるだけというか

会社を休眠状態か、新規事業か悩んだ

 井川氏はバーベキュー事業を展開する「REALBBQ」の代表でもある。もともとは古民家を借り、オフィスとして利用していたが「オフィス自体は収益を生まないものなので、それをどうにかしたい」と一棟丸ごとビルを借りて会社を移転。1、2階部分にトーキョーギョーザクラブ、上階にオフィス、屋上をバーベキュースペースとして稼働させ、ビル全体で収益を生み出す構造を目指したそうだ。そんな井川氏が次に手を伸ばしたのが喫茶酒場事業だった。

「トーキョーギョーザクラブがオープンしたのが2019年12月で、その後にコロナが流行し、バーベキューの営業をすることが難しくなってしまった。そのタイミングで会社自体しばらく休眠状態にするか、新しい事業にチャレンジするか悩みました。

 スタッフの雇用も維持する必要があり、悩んだ末に、バーベキューのオフシーズンである冬に展開する予定だった不純喫茶ドープを早めてオープンさせることを決めました。喫茶酒場のような業態であれば、昼も夜も営業ができ、少人数から利用できるという点からコロナ禍でも戦えると考えたんです」

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