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伝説のメイドが語る「老舗メイドカフェ」成功の秘密。働くメイドたちにやりがいを

ビジネス

 2000年代初頭に秋葉原を中心にブームとなったメイドカフェ。その中でも、あっとほぉーむカフェは一際目を引く存在だ。2004年の開店当初よりドリンクに「愛込め」をしたり、「萌え萌えきゅん」という言葉を使ったりとメイドカフェの礎を築いたと言っても過言ではない。

あっとほぉーむカフェ

あっとほぉーむカフェ

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 そんなあっとほぉーむカフェだが、昨今、オンラインメイド喫茶や、キャラクターとのコラボといった新しい取り組み、加えてその徹底した教育体制に注目が集まっている。

 今回は、一過性のブームではなく、今もなお進化し続けるあっとほぉーむカフェのレジェンドメイドでありながら同店を運営するインフィニア株式会社 執行役員CBO(Chief Branding Officer)の志賀瞳(@jjhitomin)さんにインタビュー。人気の秘密を探った。

“オタク”がライトな文化へと変化していった

志賀瞳さん

志賀瞳さん

――まずは客層の変化を教えてください。

志賀瞳(以下、志賀):私があっとほぉーむカフェでメイドを始めた2004年当初、ご帰宅(=あっとほぉーむカフェに来店すること)される方は、秋葉原が好きな方、そして男性が8割以上でした。そこから15年間経って、男性客ではなく若い女性や観光客の方、海外からの方、おばあちゃんと孫で来る方など客層を問わなくなった印象です。

――なぜなのでしょう?

志賀:2004年当初、秋葉原はまだまだディープな街であり、コアな方たちが多く訪れる場所でした。しかし、街そのものがメディアに取り上げられるようになり、AKB48さんが登場したり、外国の方が訪れるようになったことでメジャーになっていったことが影響しているのかなと思います。また、いわゆる“オタクの街”という文化は変わらなくとも、年々“オタク”という言葉の使われ方が変わりつつあるのかなとは感じますね。

オタクの意味合いが変化してきている

志賀瞳さん

インタビューに答える志賀さん

――どういうことですか?

志賀:2000年代初頭って、オタクという言葉がネガティブに、悪口っぽく使われていることも多かったと思うのですが、今はものすごくライトに使われているんです。本当に熱狂的に好きなファン、詳しい人という意味合いが強いのでしょうか。自分のことを「◯◯オタクです」という人もすごく増えました。

――さきほど客層が多様になったとお話がありましたが、今あっとほぉーむカフェを訪れるのは男性と女性、どちらが多いのでしょう?

志賀:男女比は、ほぼ一緒ですね。楽しみ方も大きくは変わらず、推しているキャストに一直線な方もいれば、箱推しの方もいらっしゃいます。あっとほぉーむカフェの場合、お屋敷(=店内)に入れば1対1ではなく、1対メイドでコミュニケーションを取ることが多いので、空間や雰囲気を愛してくださっている方が多いのは特徴の1つですね。

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