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「全国幸福度ランキング」連続1位の福井県。実際に暮らす若者の意見は

コラム

週末は引きこもりがち

 そのため、外出は必要最低限になり、コロナ禍以降は金曜日夕方に帰宅して、月曜日の朝に出勤するまで自宅アパートに籠りっぱなしということも珍しくないとか。

「少し離れた場所の温泉に出かけることはありますが、帰ってくるまでに湯冷めしちゃいますからね。これで彼女でもいればデートで外出することもあるのかもしれませんが、今は独り身なので家でネトゲと動画サイトを見て土日をダラダラ過ごして終わってます

 こうなると幸福度1位の県という地域性よりも彼個人の問題だと思いますが、それでも郷土愛は人並みに持っているようです。

恐竜好きにとって福井は天国?

福井

福井駅前の巨大恐竜モニュメント(撮影/小坂さん)

「家族で暮らす分には住みやすい土地っていうのは、両親や祖父母、兄夫婦や結婚した友達を見ればよくわかります。もちろん、転勤などで一時的に県外に出る可能性はあるかもしれませんが、それ以外で地元を離れるって選択肢は考えていません。

 なんか文句や不満ばかり述べてしまったけど、基本的には地元が嫌いではないんです。なかでも僕は昔から恐竜が好きなんですが、福井って恐竜の化石が数多く出土していて、県もそれで町おこしをしているほど。

 内陸の勝山市には県立の恐竜博物館があるんですけど、そこは年1~2回は通っていますね。福井駅前にも超巨大な恐竜のモニュメントがありますが、あれを見ると今でもちょっとテンションが上がります(笑)」

 若さゆえかのんびりした風土を退屈と捉えているようですが、将来結婚して子供を育てることを考えれば、そういう土地で暮らすのも悪くなさそうです。つい漏らしてしまうグチを含め、彼なりの地元に対する愛情なのかもしれませんね。

<取材・文/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

特集[ローカルで驚いた出来事

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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