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酒鬼薔薇聖斗、和歌山毒カレー…若い世代の記憶に残る「平成の10大事件」は?

コラム

 つい先日、教祖の麻原彰晃こと松本智津夫が死刑執行されたオウム真理教事件、3.11として今でも刻まれる東日本大震災、あるいは地震、噴火、豪雨などの天変地異……。

東日本大震災三陸町

3.11の津波被害を受けた岩手県の三陸町

 30年続いた平成の時代も、あと数か月で終わろうとしています。今回は、編集部が独自に選定した19の重大事件について、特に「印象深かった事件、事故」を全国の20~34歳の若い男女100人に選んでもらいました(複数回答可)。

 一体、どんな事件、事故が選ばれたのか、ランキング形式でまずは10位から紹介します。

10位:JR福知山線脱線事故 31%

 2005年4月25日、JR西日本福知山線塚口駅-尼崎駅間で発生した列車脱線事故。乗客と運転士合わせて107人が死亡、562人が負傷するというJR発足後、最悪となる死傷者を出しました。

 この事故に対する若い世代の声としては、

「福知山線の脱線事故はその現場がテレビ中継されたときの映像が衝撃的で、強く印象に残っていてます。今まで見たことのない事故でとても怖かった」(28歳・女性・福岡)

「電車が時間通りに当たり前に来るという光景が、関係者の努力だったりストレス、責務などいろいろ積み重なった上で成り立っているのだと知り、少し申し訳なく思った。利益のため、お客の要望のためと秒単位で神経をすり減らしながら運転している方を思うと、時間よりも安全をと勝手ながら思ってしまう」(30歳・男性・岩手)

「当時、大学生で自分も毎日電車で通学していたので怖かったです。友達と『1両目と最後尾には乗らないほうがいい』『JRは使わないほうがいい』など話をしたのを覚えていて、今でも4月になると思い出します」(33歳・女性・大阪)

 なお、当時脱線した車両が衝突したマンションは、名称を「祈りの杜 福知山線列車事故現場」とし、慰霊や鎮魂、安全の誓いを続けていく場として工事中。今年8月には完了予定だといいます。

9位:神戸連続児童殺傷事件(酒鬼薔薇聖斗事件)32%

絶歌

少年Aが2015年に出版した『絶歌』(太田出版)。その出版の是非について議論を呼んだ

 1997年、兵庫県神戸市須磨区で当時14歳の中学生が起こした連続殺傷事件。当時未成年だった犯人の本名は今も明かされず、少年が犯行予告に使用した別名から「酒鬼薔薇聖斗事件」とも言われています。

「当初は30代の中年だと報道されていた犯人が、まさかの中学生だと知ったときは驚いた。新聞社に犯行予告を送りつけたり、遺体の首を切断するなどの行為のメディアでの報じ方が異常だった」(33歳・男性・東京)

「犯人が中学生だったことにすごく驚き、殺害の仕方が残忍で同じ人間がするようなことではないと思った」(22歳・女性・岐阜)

8位:座間9遺体事件 37%

 2017年10月、神奈川県座間市のアパートで発見された9人のバラバラ遺体。殺人容疑などで逮捕されたのは、白石隆浩容疑者(当時27歳)

 ツイッターで「首吊り士」を名乗り、「自殺願望」を持つ若者を言葉巧みに誘い出し、わずか2か月の間に15~26歳の男女9人を殺害したという衝撃的な事件でした

「ネットで知り合った人たちで殺人事件が起こるなんて、しかも一見、ごく普通の若者が巻き込まれるなんて、信じられない思いでニュースを見ていたのを思い出す。風化しつつあるが、忘れてはいけない事件だと思う」(25歳・男性・栃木)

「犯行の動機など、いまだに謎が多い事件である。報道では『単独犯』として扱われている節があるがそれにしても不思議な点があると思う」(21歳・女性・福岡)

 白石容疑者は4月上旬から刑事責任能力を調べる鑑定留置中です。果たして鑑定結果から事件の全容や犯行の動機が明らかになるのでしょうか。

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