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「ラーメン二郎出禁騒動」を、しずる村上が振り返る「出禁にはなっていません」

暮らし

“出禁”にはなっていなかった

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池田一真(以下、池田):村上の性格をよく知る芸人たちは、この騒動を「大爆笑」しながら見守っていました。村上は、「二郎の本で稼ごう」とか、まったく考えていない。それどころか「印税は要りません」くらいのことを言いそうな性格だということをみんな知っている。

 そんな村上が、純粋に好きすぎることを書いた本を出したら、「朝一番に連絡が来て怒鳴られた」という状況が面白くて。芸人界隈では、ずっと白い顔だった村上を見て楽しんでいました。何ならまた「次の騒動が起こってくれないかな」とさえ思いますね。

村上:やめてくれよ。あのくらいのトラブルが起きたら、もう身体がもたないって……。

――「二郎を出入り禁止になった」という報道も目にしましたが?

村上:実際にはなっていないのですが、騒動の影響で、世間的には“出禁”だと思われていましたね。だから半年くらいは店に寄り付くのも怖くて……。ある日、「(二郎に)行こうかな」と思ったときには、200メートルくらい先の電信柱の影から、行列ができていないかどうかを確認して、おそるおそる店に入りました。

 多くのジロリアンの皆さんが怒っていて、「街で見かけたら、ニンニクをぶん投げてやる!」などとSNSで書かれていましたから……。

村上をもっと徹底的に追求してほしい

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池田:電信柱の影から店を見る村上の写真を記者に撮影してほしかった。なかなか騒動の後は追ってくれないので、もったいないなと思います。村上をもっと徹底的に追求してほしいですよ。

村上:先日、ラーメン番組のレポーターをさせていただいたのですが、ネット上のネガティブな感想だけをまとめて記事にされてしまって……。感想を発信するのは自由だと思うのですが、その記事はろくに取材もしていなかったこともあり、その時はつい感情に任せて引用リツイートをしてしまいました。

池田:そういうところも“村上っぽい”。本を出そうが出すまいが、いつか村上は怒られていたと思いますし、叩いた側の主張も正しいと思います。

――池田さんは、相方がトラブルに陥った時に、焦ったりはしなかったのですか?

池田:焦ることは全然ないですね。もし、村上が誰かを傷つけたら大問題だと思いますけど、「勝手に本を出して怒られた」だけですから。あくまで皆さんと同じような視点で楽しませていただきました。「ゆくゆくはトークの題材になるな」くらいのノリというか。

――「仕事が減る」怖さはありませんでしたか?

池田:コンビといえども、結局は個人事業主なので、もし自分が面白ければ、“ソロ”でも仕事がくると思うんですよ。風向きの悪くなった時だけ、青春時代のような熱さで「コンビのことを考えろ!」と言うのはおかしい。まずは自分が精一杯頑張ることが大切ではないのかなと思います。

インタビュー後編】→<実力派“コント職人”しずる。「童貞と足立区」がネタ作りの原点>に続く。

<取材・文・撮影/白鳥純一>

【しずる】
1981年生まれ東京都出身の村上純と、1984年生まれ埼玉県出身の池田一真のコンビ。2003年、ともに吉本興業の養成所・NSC東京校に9期生として入学し、コンビ結成
■ Twitter(村上純):@shizzlemurakami
(池田一真):@Areyoutoughness
■ Youtube:「しずる公式チャンネル

エンタメ関係のイベントプロデューサーを経て、ライターとしての活動を開始。 編集業務のほか各企業のメディア運営などに携わる

【公演情報】
メトロンズ」による最新公演「副担任会議」は4月21日から25日まで赤坂RED/THEATERで開催。4月21日18:00開演回と25日16:00開演回では生配信も実施

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