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アジア系差別が増えた原因はトランプ政治にある。「日本人は大丈夫」ではない

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差別への反対を“我が事”と受け止めるべき

darth

 長年、蓄積されてきた状況が、いま噴き出している。だから、連日報道されているニュースは、自分たちの話なんだという感覚で受け止めるべきだと思うし、それに対して何ができるのか考えるべきです。1人ひとりが個性のある人間であるという当たり前のことや、出身地、見た目といった属性で判断する差別行為に反対する声を、我が事として表明していく必要がある。日本国内であっても、属性や出身地に基づいて人を判断することをやめていく必要があります。

 1つひとつのことを積み重ねていくことが、アジア系アメリカ人がいま被っている状況を打開していく鍵になると思います。だから、自分たちにできることも当然あるし、言葉遣いひとつをとっても、少しでも状況を変える力になっていくと思います。

 この状況は今後もしばらく続くかもしれませんが、例えば前編で紹介した映画『ミナリ』を見て、アメリカ、アジア系、自分たち、さまざまな視点から見た「自分は何者なのか」という考えを、このたタイミングで改めて持つことが大事です。

 そして「自分は何者か、相手は何者か?」というレベルで、ちゃんと互いのことを知っていくことから一歩を踏み出していく必要があります。

<TEXT/ダースレイダー 構成/bizSPA!取材班 撮影/山口康仁>

1977年パリで⽣まれ、幼少期をロンドンで過ごす。東京⼤学に⼊学するも、ラップ活動に傾倒し中退。2010年6⽉に脳梗塞で倒れ合併症で左⽬を失明するも、現在は司会や執筆と様々な活動を続けている。

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