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インパルス堤下敦、事故での謹慎期間を振り返る「YouTubeしか見ていなかった」

暮らし

「誰かのどこかにヒットしたらいいな」

堤下敦

――それぞれの“場所“で、双方向のコミュニケーションを大事に。

堤下:今は昔と比べて、圧倒的にものごとのスピード感が上がっている。発信したら、すぐにレスポンスが来ますよね。

 僕がいろんなキャラクターを媒体ごとに使い分けることによって、どれかが、誰かのどこかにヒットしたらいいなと思っているんです。

 僕は視聴してくれる人の“語りかけやすさ”を意識していて、たとえば「サックし」だと、「サックしやりすぎw」というイジり、「店長」だと「すごくおいしいです」といった優しいコメントが溢れ出す。SHOWROOMだと僕はずっとふざけているので、視聴者さんもふざけられる。キャラクターがあったほうが、視聴者さんもレスポンスがしやすいと思うんです。

自分をアップデートし続けること

堤下敦

――(人に見えないところで)本をすごくたくさん読むことを、カジサックさん(キングコング梶原)にYouTubeで暴露されていましたね。

堤下:単純に、昔から新しいものを知るのがすごい好きなんです。情報って、基本的に1年前とはまったく違うじゃないですか。そして情報がアップデートされると、人間の生き方も変わっていく。それって社会でも一緒だと思うんですよね。技術だってそうです。技術が進歩しているのに、自分がアップデートしないと、取り残されてしまう。

 だから、僕は新しいものが出たら、それをいったん調べる。新しい漫画を読んで「これ面白いな」と思ったら、それが自分の糧になる。SHOWROOMでもYouTubeでも、始める時には勉強を死ぬほどした。これが面白いことに、全部自分に返ってくるんですよね。人付き合いも、自分がアップデートしたことによってその後の関係がよくなったら、得になる。

 スピードと学びというのは同時進行していかないといけない。僕は自分がどう演出すると喜んでもらえるのかというのを常に考えるようにしているのですが、僕がアップデートをやめてしまったら、ツッコミとして終わりだろうなって思っています。

⇛インタビュー後編<インパルス堤下敦「ダメな自分に正面から向き合いたい」>に続く

<取材・文/吉河未布 撮影/内海裕之>

【堤下敦】
1977年、神奈川県横浜市生まれ。吉本興業所属。1998年、相方の板倉俊之とお笑いコンビ「インパルス」を結成。『はねるのトびら』『エンタの神様』などに出演。2019年よりYouTubeチャンネル『堤下食堂』をスタート、登録数33万人超の人気チャンネルに

編集者・ライター。ネットの海の端っこに生きています。気になったものは根掘り葉掘り

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