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コロナ特需の「オンライン英会話」「家事代行」人気の理由

ビジネス

 ホテルや飲食店などを中心に、軒並みコロナ不況に陥っているなか、意外な職業が利益を出していた。なかでも今熱いのが、「オンライン英会話」と「家事代行」だ

コロナ特需(儲)の真相

写真はイメージです

 先見の明と確かな戦略と少しの運で、この有事を追い風にする「儲けの秘密」とは? 逆風のなかで「勝つ」ヒントがここに隠れている!

転職市場の過熱で生徒需要が増加

コロナ特需(儲)の真相

宣伝は無料広告掲示板「ジモティー」のみ

 今年度から小学校では英語が必修化され、いまや日本人にとって英語学習は当たり前の時代。人によっては尻込みする向きがまだまだ多いが、コロナ禍はそんな彼らの背中を押した。英会話講師の鴻原理伸氏(58歳)は無料広告掲示板「ジモティー」のみの宣伝なのに、今年4月から生徒が急増しているという。

「それまでは9割が主婦やOLで、趣味として習いたいという方が多かったんですが、転職のために英会話スキルを身につけたいという男性の受講者が目立つようになりました。コロナ前と比較して生徒数は3割増しで、収入も増加したんです」

鴻原理伸

【鴻原理伸】英会話講師。大手外国語学校で生徒向けや法人向けの営業職として20年間勤務。その経験を生かし、’12年からオンライン専門の英会話講師に

 10月に入っても企業倒産の勢いはやんでおらず、雇用環境の悪化が多くの人々の英語熱を刺激しているのだろう。しかも、「オンライン優先の風潮もまた、英語学習に追い風だ」と鴻原氏は力説する。

「日本人は英会話での間違いを恥ずかしがる気持ちが強いので、リラックスした会話環境が必要。そのために、対面ではなく、オンラインでお酒などを軽く飲みながらのレッスンを立ち上げ時からおすすめしています。飲むと上手に話せていると錯覚しやすく、それも自信に繋がりますしね」

地方中学生からの問い合わせが増加

コロナ特需(儲)の真相

6月にオンライン用の講師を募集したところ2週間で日本人80人、外国人60人の応募があった。講師の質も確実に上がっているという

 また、東京・大森で対面式の英会話スクールを10年経営する「アシュフォート」の坪井猛氏も、7月からオンライン講義を始めた。

「最近は英検の需要が高まっていることもあり、地方に暮らす中学生からの問い合わせが増えています。当社はもとは茨城県で活動していましたから、地方の生徒がスクールに通う大変さは知っています。全国どこに住んでいても受けられるオンライン講義には、大きな可能性を感じます

 全国の生徒が全国のスクールを選ぶ時代である。これから過酷な競争が始まるのかもしれない。

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