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職場で“大事にされる人”になる5つの原則。若手社員こそ「根回しを使え」

学び

5:今から高めたい「根回し」のスキル

交渉 職場

 あなたは、いわゆる根回しは得意ですか? 上司と直接関わることが増えるにつれ、「正しいことを主張・提案しているのだから上司の許可がすぐに下りて当然だ」という考えが通らない経験を、身をもって体験したことは1度や2度ではないかもしれません。

 事前に一報入れていなかったことで上司が機嫌を損ねてしまい、反対されるのはよくある話です。会社内にはさまさまな利害関係が存在します。手放しに「全社の業績が上がれば万々歳だ!」と考えるのはトップの社長くらいで、組織の成り立ちや競争関係、上司自身の成績や出世、人事処遇システム(利益の捕り合いなど)などが関係して運営されています。

 つまり「根回し」とは、組織内・組織間で業務を円滑に進めるために必要な立ち振る舞いであり、そのスキルはサラリーマン人生において最も重要なポータブルスキルと言えます。

 もちろん経営陣に求められるスキルと若手社員に求められるレベルとは異なりますが、そもそも今あなたに求められている根回しスキルは、そんなに高度なものではありません。業務の指示をした上司や先輩にしっかりと「報連相」をするだけです。もっと言えば「これでよろしいでしょうか」のたったひと言だけでも根回し効果は大きいのです

 上司というものは、結果の良し悪しに関わらずサプライズを嫌がります。サプライズで感動するのはあなたの彼女ぐらいで、上司は自身が的確な判断ができる正確な情報の報告を部下からもらうことを望んでいます。

 今後あなたのキャリアや立場が上がれば上がるほど、仕事上の利害関係者が増えることになりますので、今のうちに根回しの訓練をしておきましょう。

<TEXT/人事コンサルタント 麻野進>

株式会社パルトネール代表。企業の大きさ、業種を問わず「マネジメント」「出世」「働き方改革」といった様々な問題を解決する組織・人事コンサルタント。人事制度構築の実績は100社を超え、年間1000人超の管理職に組織マネジメントの方法論を指導

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