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楽天の極小スマホ「Rakuten Mini」に行政から指摘が。何が問題なのか?

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「バンド変更」の何が問題なの?

スマホを操作する男性

 繰り返し述べているように、Rakuten Miniでは、製造ロットを変えるにあたり、接続に用いる「バンド」(周波数帯)が変更されている。

 日本国内かつ楽天モバイルの回線で利用する限り、仕様変更の影響はほぼないとされている。ただし、海外ローミングを利用する場合や、他社回線に乗り換えて使う場合などには、通信ができないなどの問題が生じる可能性がある。

 楽天モバイルの回線ではなく、Rakuten MiniというSIMフリーのスマートフォンを目当てに契約しているユーザーも当然いるわけで、無断での仕様変更は誠実でない。今回の件もおそらく、一般消費者からのタレコミを受けて行政が動いたというのが発端だろう。

 また、対応する周波数帯が違うのであれば「同一モデル」として販売するべきではないという意見もある。今回は新旧双方のRakuten Miniに同じ証明番号が交付されたため、「同一モデル」と呼ぶ根拠が整ってしまったが、この対応にも検証の余地がありそうだ。

「技適マーク」って何?

 日本国内で利用される無線機器(スマートフォンやWi-Fiルータ、Bluetoothデバイスなどを含む)は基本的に行政の審査を経て登録されている。その証拠といえるものが「技適マーク」の掲示である(厳密に言えば、Rakuten Miniで問題になった「工事設計認証」は「技術基準適合証明」とは異なるが、本稿中ではほぼ同一のものとして扱う)。

 iPhone 3GSなどの古いスマートフォンでは、端末の裏側に技適マークが掲示されていた。しかし現在では、ほとんどのスマートフォン本体には「技適マーク」が印刷されていない。これがなぜかといえば、「画面上に技適マークを表示できればOK」というように仕組みが変わったからだ。

 ちなみに、Bluetoothのマウスやキーボードでは、電池ケースの裏蓋などの目立たないところに印刷されていることが多い。「ウォーリーをさがせ」みたいな気分で探してみるのも一興だろう。

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