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時給1万5000円も!? あなたのスキルを社外で売る“複業”の見つけ方

学び

スキルシェア体験は“謝礼以上の恩恵”が

パソコン・オフィス

※画像はイメージです

 ビザスクの謝礼の幅は専門性にもよるが、平均して1時間当たり1万5000円ほど。副業としては高額と言えるだろうが、それと同時にこうしたスキルシェア体験は“謝礼以上の恩恵”をもたらすこともある。

「多くの人は『自分には社外で通用するスキルなどない』と思いがちですが、意外と汎用性のあるスキルを持っているもの。異業種の人と会社の看板を外して触れ合うことでそれが確認できるし、自分の強みやキャリアの棚卸しにもなります。『自分の経験を世の中の人が必要としてくれることを知って、現在の仕事への意欲が上がった』という声も寄せられています」(端羽氏)

ビザスクで募集中の「複業」の事例

▼リモートワークについてインタビュー/謝礼5000円(1時間)

 依頼者はSaaSの導入を支援する企業。新規事業サービスを始めるにあたってのヒアリング案件。面談はZoomや電話で行う。対象職種は、人事や総務、経理に携わってきた人。これまでリモートワークを実施した際に、どのように社内でITサービスを利用してきたかなどの、バックオフィス業務で得た経験や知見が生きてくる。

▼コロナ関連の医療従事者インタビュー/謝礼1万~5万円(1時間)

 コロナ対策や医療の現状把握のための調査依頼。依頼者は個人事業主。感染症指定医療機関に勤めている人や、医療現場にてコロナ対策を担当している医療従事者の経歴や現状、医療現場で体験したことをヒアリングする。面談はZoomや電話で行う。コロナ対策というかなり専門的な知見が生きてくるため、謝礼も高額だ。

▼入浴剤の商品開発についてアドバイス/謝礼1万5000~2万円(1時間)

 依頼者は入浴剤の開発は未経験の商品開発者。化粧品領域で業務経験者や、入浴剤の商品開発経験者を探している。今は化粧品としての販売を考えているが、OEMの選定について経験者のアドバイスを求めているという。OEM選定の手順や商品開発の成功談、失敗談、またそれを左右するポイントなど具体的な知見への依頼が明示されている。

▼中国の半導体業界についてインタビュー/謝礼2万~3万円(1時間30分)

 依頼者は、産業用自動機器(ロボットハンド)メーカーの事業開発担当。中国の半導体市場に参入する可能性を探っている。依頼者が立てた仮説に対しての修正点や改善点、アドバイスが求められている。これもまた専門領域での深い知見や経験が求められているために謝礼は高額。

(※以上、募集情報はいずれも6月4日時点のもの)
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 現在、ビザスクのような人材のマッチングサービスは百花繚乱。週末での副業を推進するシューマツワーカーや、技術寄りの案件が多いサーキュレーションなど多岐にわたり、これらを足がかりに副業や“複業”に繋げている人も少なくない。

 うまく活用すれば、アフターコロナの働き方改革もおのずと加速するはずだ。

【端羽英子】
ビザスクCEO。東京大学卒業後、ゴールドマン・サックスに入社。日本ロレアルを経てMBA取得。ユニゾン・キャピタルを経て’12年ビザスクを設立。’20年3月東証マザーズに上場

【橘 玲】
作家。編集者を経て経済小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。『2億円と専業主婦』(マガジンハウス)など金融・人生設計に関するベストセラー多数

<取材・文/週刊SPA!編集部>

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