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「わからないこと」を放置してしまう新入社員が考えていること

学び

 あなたが担当している新入社員は、わからないことをスムーズに質問できていますか? 新人は意外と先輩方に質問できずに悶々と時間を無駄に過ごしてしまうことがよくあります。この無駄な時間は、指導者に見えづらい部分です。

会社員 悩む

※イメージです(以下同じ)

 しかし、指導者であるあなたは、とても忙しく、新人のそばでいつも面倒を見ることなどできません。こうした状況をどう打破したらよいか? OJTを通じて新人育成を速める本連載。今回は「第三者を巻き込む」というキーワードをもとに進めていきたいと思います。

【第4回】「新人に質問させる環境づくり」は第三者を巻き込む

 指導者の共通の悩みに、「新人から困っていることや、わからないことをスムーズに打ち明けてもらえない」という点があります。ギリギリになってから、あるいは取り返しのつかない状況になってからでないと、新人がSOSを出せないケースが意外とあるのです。

 新人は、困っていることやわからないことを放置しておくと、この先どんな悪影響につながるのかイメージできないので、つい先延ばしにしてしまいます。

「こんなつまらない質問をしたらきっと怒られるだろう」
「こんなことを言ったら、きっと、できないやつだと思われるに違いない」
「他の新人と比べられて、ダメなやつというレッテルを貼られてしまう」

 など、いろいろなことを想像して、相談や質問を躊躇してしまうのです。この状態を放置していては「自ら育つ」体質に改善できません。当然、時短育成とは程遠くなってしまいます。

「助けて」がチームへの貢献になる

ビジネス 交渉

 そうならないようにするには、指導者が新人に「助けを求めることは、恥ずかしいことではないよ。みんなで成果を出すために必要なこと。躊躇するのはおかしいよ」とはっきり伝えることが大切です。

 指導者は、新人に「質問や相談を通じて仕事を前に進めることは、チームへの貢献になる」という思考を持たせましょう。「進め方がわからない」「業務がうまく理解できない」というSOSが発信できないタイプは、どちらかというと人の目を気にしたり、失敗を極度に恐れたりする慎重派に多く見受けられます。

 また、プライドが高く、大きな失敗をしてこなかったタイプも、質問や相談ができず、一人で悩みを抱えてしまったりします。こういうタイプは「もう少し自分で調べたら、誰かに聞かなくても済むのではないか」「周囲からできないやつだと思われたくない、なんとか自分で完結したい」と考え、問題を先延ばしにしてしまうのです。

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