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職場の忘年会で手品を披露したら…良いことずくめだった件

学び

 同じ忘年会でも社員の人数、会社単位か部署単位かによって参加者の数は異なります。なかでも大きな会場で行う忘年会だと社員たちによる余興が行われることも多いようです。

司会

※画像はイメージです(以下同じ)

 しかし、年の瀬のただでさえ忙しい時期に余興の準備もしなければならず、「できればやりたくない」と思っている社員も少なくないようです。

毎日深夜まで忘年会のために手品の練習

「私はくじ引きで部署の代表として余興を披露することになったのですが、年末の一番大変な時期だから最初は本当に嫌でした。できれば辞退したかったですが、各部署が披露するのものなので私だけ拒否するわけにもいかなくて……」

 余興を担当した3年前の忘年会のことをそう振り返るのは、バイオ関連会社に勤める八尋崇高さん(仮名・28歳)。ただし彼には余興にうってつけの特技があり、何を披露するか悩む必要はありませんでした。

「大学時代、手品サークルに所属していたんです。勧誘された流れで4年間居ついちゃっただけで、手品に興味があったわけじゃなかったんですけどね。それでも一応部員でしたからマジックもそれなりにできます。

 ただ、卒業してから一切やっておらず、余興の担当が決まった夜、自宅の鏡の前で久々にネタをしてみたのですが、人には見せられないひどい出来でした(苦笑)。だから、単にやりたくないだけでなく、それ以上に職場のみんなの前で恥をかきたくないとの思いもありました」

睡眠時間を削って繰り返し練習

トランプ

 幸い忘年会までは3週間ほどあったため、それからは帰宅後の深夜練習が日課に。睡眠時間を削って深夜2~3時までかつて得意としていたトランプやコインを使ったマジックを繰り返し練習。そのため、寝不足がたたって仕事中は睡魔に襲われ大変だったそうです。

「それでも深夜特訓を1週間も続けているとカンをだいぶ取り戻し、ミスも減ってきました。けど、せっかくだからこの機会にレパートリーを増やしたいと思い、新ネタの練習にも取り組んでいました。学生時代はそこまで好きって意識はなかったけど、久々にやってみたら結構面白いんですよ。夜遅くまでやっていたから昼間は相変わらず眠くて大変でしたが、なんとか忘年会の日に合わせてネタをマスターすることができました」

 相手に引いてもらったカードを言い当てたり、千切った紙幣が元通りになる基本的なネタばかりでしたが、上司や同僚の反応は上々だったとのこと。すると、その数日後に専務のひとりに呼び出され、社長や幹部社員の前でネタの披露を頼まれます。

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