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演劇に打ち込む青年がパチスロにハマり借金500万円を背負うまで

コラム

負けず嫌いが高じてパチスロ依存症に

大道具を盗まれた青年

 残ったのは10万円の借金と虚無感だけ。そんな時、佐々木さんは友人からパチスロに誘われます。

「目押し(目で見て特定の絵柄を揃えようとする行為)ができないのが悔しくて、最初のうちは練習も兼ねてという感じでした。何度か通ってようやくできるようになり、すごい達成感を覚えたんですよね」

 それからというもの、佐々木さんは演劇に費やしていた日中の時間を全てパチスロに注ぎ込むようになります。そんな生活が続けばもちろんお金はひっ迫します。

「再び消費者金融から金を借りるまでにそれほど時間はかかりませんでした。すでに10万円借りていたので、限度額を引き上げてもう10万円借りても『20万円ならまだ給料1か月分ちょっとで返せるから大丈夫』と思っていました」

毎月の返済の半分が利息に

 しかし、その後もパチスロへの意欲は衰えず、むしろ増していくばかり。稼いだバイト代に加え、生活費も全てつぎ込んだ佐々木さんは程なくして限度額に至ります。

「消費者金融から借りれなくなった後は、パチスロ仲間の友人から金を借りました。金に困っていると言ったら、むしろ向こうから持ちかけてきたんです。そのまま借り続けていたら、借金の総額は380万円になりました。消費者金融の返済も半分は利息なので全く減りませんでした。っていうか返済てもまたもすぐに借りてパチスロに使っていました(笑)」

 深夜にきちんと働いており、バイトとはいえ固定収入があります。「パチスロさえ辞めれば、借金も返せたのでは?」という質問に佐々木さんはこう答えます。

「全くやめる気にはなりませんでしたね。負けず嫌いなので、負けるとどうしてもまた打ちたくなってしまって。たまに勝つこともあったんですが、全部飲み代や買い物代に消えてました」

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