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「とりあえず調べる」は麻薬。仕事の課題に挑む前に、まずすべきこと

学び

 こんにちは、戦略コンサルタントのShinです。今日のテーマは「知的体力をつけたい人はまず“仮説を持つ勇気”を持とう」です。

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※画像はイメージです(以下、同じ)(C) Daniil Peshkov

 ぼくはコンサルティング業務のかたわら、採用面接も実施しています。そのなかでは、あえてパッと答えがでてこないような質問をすることもあります。面接を受けている人の趣味の話を聞きつつ、「トライアスロンの競技人口を2倍にするにはどうすればいいでしょうか」「新橋のカラオケの売上を増やすにはどうすればいいでしょうか?」のような形です。

 過去の実績や経歴、仕事ぶりの説明に加えて、このようなお題にどう立ち向かうか、あきらめずに考え抜く力があるか、ということを見抜くために実施をしています。

知的体力のない人は「とりあえず調べる」になってしまう

 このような質問をすることで、「あきらめずに考え抜く力がある人 = 知的体力がある人」と、そうでない人の差が浮き彫りになります。知的体力があまり鍛えられていない人の場合は、下記のように答えることが多いです。

「今の売上を調べるところから始めます」
「次に、その売上の構成要素を調べます」
「そして、一番売り上げが低いターゲットに向かって広告を打ちます」

 一見それっぽく見えるかもしれませんが、残念ながらこれでは高い評価にはなりません。具体的に何が問題なのか、その原因は何なのか、それについて何をすべきなのか、それはなぜかというところが語られておらず、空っぽの箱しか用意されていないからです。

 このような思考プロセスが身についてしまっていると、普段の仕事でも高いパフォーマンスは出せていないと推察されてしまいます。新しい課題があるときに、「とりあえず調べてみます」では、話がいつまでたっても前に進みません。

 完全な情報を手に入れることは不可能ですから、現時点で有している情報をベースに大胆に仮説を立ててアクションを起こし、そこからのフィードバックを活かしてさらに仮説を修正する、というサイクルが不可欠になのです。

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