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韓流アイドルに憧れて韓国企業に転職したら…待遇差別にセクハラで大後悔

学び

ランチタイムの雑談が政治問題に発展

 そのうち、残業のしすぎで体調も崩し始めた未央さん。さらに畳み掛けるように事件が起きます。

「ある日、韓国人スタッフを1人含む仲の良かった同僚4人でランチをしていたのですが、時事ニュースから政治的な話題になり、その韓国人が『日本が悪いのに、嘘のニュースばかり流す』『日本はひどい!』と怒り出してしまうことがありました。何も言い返せず、その場はシーンとしてしまいました」

 その日を境に、仲の良かった韓国人の同僚とは距離ができ、ますますコミュニケーションにストレスを感じるようになってしまいました。

「唯一のストレス解消は、韓国人スタッフがほとんど帰って、ほぼ日本人だけで残業している時に社内で会社の不満をぶちまけてる時でしたね」

体も心も崩壊寸前。転職は慎重に

5月テーマ_03初稿

 しかし、そんなことを繰り返すうちに、上司の悪口を本人に聞かれてしまい、集中的に嫌がらせを受けるようになってしまったといいます。

「最悪でしたね。ムダな仕事を増やされるだけならまだしも、残業中に後ろから抱きついてきたり、セクハラまがいのことまでされるようになって、もう体力・精神力は崩壊寸前でした。ただ、韓流への愛は変わりません。当時はBIGBANGが、今でもBTS(防彈少年團)が大好きで、年に3回以上は韓国に行っています(笑)」

 セクハラを上に報告しても、案の定取り合ってもらえず、限界を感じて1年足らずのうちに退職してしまいました。

 外資系企業では、ある朝出社すると突然会社にデスクがなくなり、いきなり解雇されることがあるという恐ろしい話も。今回の話のように、理不尽な人種差別や、政治事情も絡んだりしてくると、仕事のモチベーションもパフォーマンスも悪くなりそうです。フタを開けてみないとわからないとはいえ、転職は慎重にしたほうがいいかもしれません。

特集・新入社員がおどろいた「入社後ギャップ」

<取材・文/bizSPA!取材班 イラスト/小池祐子(@ikeko322)>

bizSPA!フレッシュ編集部の記者(編集者)が、20代のビジネスマン向けに、気になる世の中の本音や実情を徹底した現場取材で伝えます。

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