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採用面接に怯える面接官「普通に質問しただけで応募者に逆ギレされた」

キャリア

大声で「圧迫面接だ!」と叫んで詰め寄る応募者

「ここまでのケースは珍しかったですけど、極度の緊張などでちゃんと話ができなくなる方はいます。そこで話題を替えようと大学での専攻や趣味の質問をしましたが、ボソボソと一言二言話しておしまい。予定の面接時間が過ぎようとしていたこともありますが、さすがにこれ以上は難しいと判断。面接の終了を告げましたが、事実上の面接中止でした」

 ところが、これを不服と思ったのかAさんは席を立とうとせず、名前を呼ぶと突然大声で「圧迫面接だ!」と叫び、佐々木さんたち面接官のところに近づいてきたとか。

「これには焦りました、落ち着かせようと何度もなだめましたが埒が明かず、マニュアルに従って警備員を呼びました」

会社にも圧迫面接を訴えるクレームの電話

後悔4

 警備員の姿を見るなりAさんは大人しくなり、そのまま退室。ただし、これで終わりではありませんでした。

「彼が会社にメールと電話でクレームを入れたんです。面接での一件はすぐ直属の上司に報告していましたが、数日後に部長から会議室に呼び出され、2時間ほど事情説明をするハメになりました。

 記録係がAさんの態度を含め、私たち面接官とのやりとりを残していたので圧迫面接の疑いはすぐに晴れましたが、人事部長や総務部長、専務もいたので、逆にこっちが面接を受けるような気分でした。やましいことはしていなかったとはえ、さすがにあれはチビリそうなほど緊張しました(苦笑)」

できれば二度と面接官はやりたくない

 ちなみに会社側はAさんに対し、「あれは圧迫面接ではない」と回答。結局、それっきり向こうからは何のリアクションもなかったそうです。

「選考結果ですか? さすがに採用はできませんよ。これは私や上司の勝手な推測ですが、メンタル系の病気を抱えていたんだと思います。この一件以来、彼のように転職回数や職歴の空白期間がある人、中退歴がある応募者の面接をする際は、前にも増して気を使って対応しました。

 向こうも言いにくいことなのは承知していますが、こちらは聞かなくてはいけないことなので。今は採用担当から離れて別の部署にいますが、できればもう二度と面接官はやりたくないですね」

 プレッシャーやストレスを抱えているのは面接官も同じみたいです。

特集・社会人が本気で後悔してる就活の話

<TEXT/トシタカマサ イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust

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