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採用面接に怯える面接官「普通に質問しただけで応募者に逆ギレされた」

学び

 ひと昔前までは当たり前のように行われていた圧迫面接。

 しかし、今もそれをやってしまうとネット上にすぐ告発されてしまい、炎上は必至です。そのため、ほとんどの企業はイメージダウンを恐れて圧迫面接を行わない方針を取っています。

面接

※画像はイメージです(以下同じ)

 ところが、応募者のなかにはただの質問を勝手に圧迫面接だと誤解してしまう人もいるようです。

面接官だって面接で緊張している

「採用・不採用に関係なく、面接官の対応によって応募者の方が抱く会社の印象は大きく変わります。だから、圧迫面接なんてもってのほか。ウチの会社の場合、面接官マニュアルがあってそれに沿って面接を進めなきゃいけません。圧迫面接なんてやった日には懲罰モンですよ!」

 面接官の本音をそう明かすのは、食品メーカーで採用担当を務めていた佐々木智章さん(仮名・43歳)。面接官を担当し始めたころは毎回のように緊張して、手汗や脇汗が止まらないこともあったそうです。

「特に面接では無断でやりとりを録音している応募者がいるため、上司からは『記録されていると思って質問しなさい』と言われていました。数年前に中途採用で面接したAさんのときも普段通り丁寧な言葉遣いで質問をしていましたが、彼の見せた態度はまったく予期していないものでした」

 面接は3対1で行われ、記録係の1人を除く、佐々木さんともう一人の面接官が質問。ですが、学歴について尋ねた瞬間、「Aさんの表情が強張った」と言います。

求職者の職歴に抱いた違和感が的中

眼鏡を持つビジネスマン

「年齢の割に転職の回数が多かったことに加え、1年半ほどの職歴の空白期間がありました。最近はこうした経歴の応募者も多く、ウチの社員にもいるので別に珍しいことではありません。

 相手にとって聞かれたくない質問とは思いますが、どのように受け答えするかは結構重視しています。Aさんの場合、かなり動揺している様子で、質問に答えることができなかったんです」

 テンパっているのは明らかで、もう1人の面接官が落ち着かせようと「慌てないで大丈夫ですよ」と話すも効果なし。Aさんはうつむいたまま面接官のほうを見なくなってしまったといいます。

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