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カオス!ゴミ処理場で「大量のゴミを眺めて酒を飲む」イベントに行ってみた

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企画者に聞く“ゴミ処理場の可能性”

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計6日間で行われるうち、どんどん注目度が上がり、3日目の今回の応募者は100名超。地方から足を運ぶ人も

 なぜゴミ処理場でお酒を飲むというイベントを開催したのでしょうか。武蔵野市観光機構の高橋さんに聞いてみました。

「東京都が観光の助成金を設けたことをきっかけに、武蔵野市ではこの武蔵野クリーンセンターが観光インフラになりそうだと目を付けました。そこで企画したのが、この『ごみピットバー』です。無事企画が通り、助成金が下りたことで開催にいたりました。

 ごみ処理施設を観光インフラになりそうと考える高橋さんの発想はかなり斬新ですが、「大人の工場見学をやろうと思った」(高橋さん)とのことで、たしかに工場見学と考えるとアリという気もします。

「開催してみると大変好評です。大人だからお酒を飲みながら語り合ってもいいだろうという発想もあり、参加者のみなさんには『ゴミを見ながら食べるのはきついのかなと思ったけど意外と楽しめる』『ハエを見ても違和感なく食べられて不思議な体験だった』などの感想をいただいています。ゴミが観光資源として受け入れられるんだという可能性を感じました」

 不衛生なゴミと衛生第一の飲食という一見、ミスマッチなコラボでしたが「逆にアリ」の一言に尽きるイベントでした。ネガティブな扱いを受けやすいゴミ処理場をユニークな発想で盛り上げたのは、観光やまちづくりの素晴らしい事例といえるでしょう。

 すでに最終2月2日の申込みは終了してしまったそうですが、今後も定期開催していきたいとのことなので、開催されたあかつきにはぜひ一度、ゴミの塊とともにお酒を味わってみてください。

<取材・文・撮影/ツマミ具依>

企画や体験レポートを好むフリーライター。週1で歌舞伎町のバーに在籍。Twitter:@tsumami_gui_

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