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航空会社内で起きたW不倫の顛末 パイロットとCAがドロ沼に

暮らし

「そんな態度だから、お前の嫁は俺を頼るんだ!!」

 それぞれの家庭は荒れ、ついに「コンプライアンスに関わるから、不倫を止めてくれ」と、松田さんは2人を諌めたそうです。

 パイロットの職を失いたくなかった西村さんはそれに同意。ところが、美幸さんの夫の整備士は、2人が別れたことを信用せず、西村さんに二者面談を申し込みます。

「西村は二者面談に応じましたが、整備士は『美幸とお前が別れたなんて信じられない!』と激怒。しかも、妻の美幸さんのことを散々けなしたので、西村もついカッとなって『そんな態度だから、お前の嫁は俺を頼ってくるんだ!!』と暴言を吐いてしまいます」

 その一言が彼をさらに激怒させてしまいました。当然ながら二者面談も決裂します。そして今度は西村さんの妻から、美幸さんに対して「別れた、と誓約書を書くよう」要求されます。

「さらに整備士のほうも後日、西村に慰謝料を請求しようとしたんです。西村も美幸さんも拒否したところ、食い下がられてモメにモメ、美幸さんは仕方なく会社を自主退職します」

元パートナーに慰謝料を払うことに?

お金と赤いハイヒール

 これがきっかけとなって、西村さんと美幸さんはヨリを戻します。やがて、2人はそれぞれ離婚して、財産を捨てて駆け落ち同然で、小さな賃貸の部屋に引っ越しました。

「美幸さんの元夫が、西村さんに対し慰謝料を求めて裁判になりました。同じく西村さんの元妻も、美幸さんに対し慰謝料を求めて裁判が始まります」

 1年後に下された判決は「それぞれ慰謝料を払うこと」でした。

 いまも毎月、お互いの元パートナーに慰謝料を払い込んでいますが、2人は幸せそうです。航空業界は華やかなに見えますが、一皮むけば意外とドロドロしている一面もあるようです。

特集・社内恋愛でヒヤッとした事件 Vol.12 ―

<取材・文/夏目かをる イラスト/かとさん(@katokatosanchi)>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。
Twitter:@7moonr

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