周りをシラけさせずに「お酒を断る」上手な方法
東京大学中退という異色な経歴を持ちながら、明晰な頭脳を生かしマルチに活躍するラッパー・ダースレイダー(41歳)が、20代若人の切なる人生相談に答えます。
8年前に脳梗塞で左眼の視力を失い「片目のおじき」と呼ばれる彼。昨年は「余命が5年」であると告白し、日本のヒップホップ界に衝撃を与えました。
持病のため禁酒をしているダースレイダーに今回寄せられたのは、「お酒を上手に断りたい」という20代男性からの相談です。
Q.場をシラけさせずにお酒を上手に断るには?
■23歳・男性・会社員■
「私はお酒が飲めない体質ではないのですが、酔っ払ったり、飲みすぎて気分が悪くなることが苦手で、できればソフトドリンクで過ごしたい派です。
実質強制参加のような会社の飲み会が結構あり、そのような場では飲めないわけではないので、会社の上司とかに勧められると無理して飲んでしまうのですが、あとで後悔します。
飲み会という場は好きだけど、お酒はなるべく断りたいんです。どのように言えば、周りをシラけさせずにお酒を上手に断ることができますか?」
A.“ゲーム感覚”で飲み会というタスクを乗り切る
ダースレイダー:僕はお医者さんの指示で毎日薬を飲まなければならないので、もうお酒は飲めないんです。だから「朝、薬飲んじゃったから」っていう断り方をします。
場がシラケるっていうのは、“みんなが飲む”っていう前提に立っているからで、“飲む人も飲まない人もいる”って前提に立てば、場がシラケるなんてことにはならないはずなんだけどね。そもそも前提の作り方が間違っているぞって思うんですけど、それを主張していくっていうのは、自分にも相手にもストレスがかかりますよね。
なんとなくその場はやり過ごしたいってことであれば、例えば、「夜家帰ったら犬の散歩に行かないといけないから飲めないんです」とか、そういう言い訳を言うしかないと思うんです。僕から言えば、そもそも飲まない人がいるとシラケるっていう飲み会に参加しないのが一番いいかなとは思うんですけどね(笑)。
口から出まかせを言い続けて“やんわり”伝える
ダースレイダー:強制参加で行かなければならないっていう場合は、“ゲーム感覚”でこのタスクをどう乗り越えるか考えてみるといいとおもいます。10点満点のポイント制にして、上司の顔色とか窺いながら、ちょっと嫌な顔したらマイナスポイントみたいな。どうやってこれを乗り切ろうかっていうことを考えながら、口から出まかせを言い続けるっていう手もありますね。
「私飲んだら顔に緑色のイボイボができるんです」とか言って、「そんなわけないじゃん」とか言われたら、「いや、本当なんです」って。「じゃあ、見せてみろ」なんて言われたら、「私のイボイボを見た人は3日後に死ぬんです」とか言ってみたりしてさ。こんな感じで話をでっちあげていく。でもこれは、明らかに嘘なわけで、明らかな嘘を連発することで、こいつ飲みたくないんだなってことをやんわりと伝えるっていう。
「私、お酒飲むと左手の爪だけ異様に早く伸びちゃうんですよね。明日、ネイルに行く予定あるから、爪の長さそろえておきたいんで、すいません」とかね。
「さっきニンニクを食べたんですけど、ニンニクってアルコールの成分と混ざると匂いがいっきに10倍になるっていう研究があって、この場で臭くなって帰ると近隣の住民に迷惑がかかるんで、お酒は遠慮しときます」とかもいいし(笑)。もうこれは、『いかにその場を乗り切るかゲーム』だって思えばいい。