「300万円のロスだけど」上司が若者を追い詰めて潰す“ベンチャー転職”で見た闇
フラットな職場環境で若手が早くから活躍でき、服装規定もゆるい。そんなイメージを抱く人も多いベンチャー企業ですが、実際の仕事は当然、ラクではありません。そこで、「bizSPA!フレッシュ」で過去に掲載した記事の中から特に反響の大きかった「スタートアップ企業苦労話」にまつわる人気記事を再掲載します(初公開2018年6月5日、情報は掲載当時のものです)。
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32歳のときに、大手アパレル会社からベンチャー企業に転職し、幹部候補生としてスタートした柳川寛貴さん(仮名・35歳)。
ところがベンチャー企業のコミットメントミーティングに馴染めず、1年足らずで退職します。コミットメントミーティングに象徴されるベンチャー企業の実態とは何なのでしょうか。
大手でも40歳以上がリストラの対象に
「従業員数千人規模の大手アパレルA社に就職が決まると、両親がこれで安泰だと大喜びしました。ところが入社してみてわかったのは、大手でも40歳以上がリストラの対象。そこで一番の売り時に転職しようと、動きはじめました」
海外進出で話題の著名なアパレルB社を最終面接で落ちてしまった柳川さん、今度はアジアに出店し、今後は欧米進出も図るという急成長のベンチャーアパレルC社に転職を決めます。そこは従業員が800人ほどの規模の会社で、その幹部候補生として、柳川さんは販売員からスタート。
ベンチャーアパレルの幹部候補生に転職
都内の駅ビルにある若者向けの店舗で、10~20代の若い女性スタッフとともに、初めて販売を経験しますが、ある壁にぶつかってしまいます。
「若い世代と一緒に、声を張り上げて販売するのは、苦ではありませんでしたが、一番困ったのが、コミットメントミーティングです」
コミットメントミーティングというのは、毎月の集会で「これをやります!」と各自が宣言する決起集会のようなものです。